私は彼女の弟である三木助さんの『成田離婚』はワイドショーで見続けさせられた記憶がある。
彼独特の黒い縁のメガネを右手の中指で軽く押し上げリポーターの質問に答えていた三木助さん…
しかしそれ以上に追い掛け廻されていたのが確かお姉さんだったような覚えもある。
私達の年代にワイドショーに出て来る落語家は三木助さんだけで
彼は適度にワイドショーを通じ話題を提供していた。
私は早速河出書房から出版されている三木助歳時記を読むとともに知人から彼女の話を聞き出した。
リポーターの中には彼女と三木助さんは一卵性の要素を持つ姉弟だったと言う人~今でも連絡している人…
そして、NHK『スタジオパークからこんにちは』でゲストだった三木助さんが
『僕より彼女の話が面白い』
と、茂子さんが引っ張り出されメインゲストの交代劇があった事。
彼女は三木助さんに代わりいろいろな番組にゲスト出演して立派に代演をこなせる人だった…
と彼女に纏わる話は後を絶たない。
私は次に彼女を紹介してくれた一部上場企業の役員に話を聞いた。
『不思議な人だろう…』
から役員の話は始まった。
彼は慶応出身で彼の仲間の多くが彼女のファンだと言う。
あの企業の社長もだよと…
そして皆彼女には頭が上がらないとも。
『どうしてなのですか?』
に彼は
『よくわからないさ…しかし頭が切れる!発想が凡人とは違うんだなぁ』
一流企業の社長が凡人とは思え無いが、その人達が崇め立てるような彼女の話を聞くにつけ私はますます彼女を知りたくなった。
彼女は間もなく54歳になるという。
私が見た彼女はキメ細かい肌~シワが無いとは言わないが優しく見える適度な柔らかさ、
クビは日本人に珍しいほどに長くフエィスラインも弛みなく纏っていたオーガンジーのショールを外した時に見えた肩は光ってさえいた。
細心の注意をはらった肌の手入れ…
そして話を聞いた何人かの人々からあらゆる角度から賞賛を受けるあの人に、記者としても女性としても彼女を知りたいと
私はその夜教えられた彼女の携帯に電話を入れた。