手術した主治医からの紹介状はぴったり4週間で完成した。

なぜそんなにかかったのかは不明。忙しかったってことにしておこう。


そして今日、ベーチェット病で通院している国立大学病院へ受診した。



予約無しで紹介状持参の受診。

きっと半日はかかるだろう。そう意気込んで乗り込んだ。

専門外来だからか呼ばれるまで早かった。

なんなら膠原病内科(予約)より遅く出て早く終わった。笑




すごく丁寧な先生だった。

装具を外して両足靴下を脱いで足を見せてください。と


筋力

MMT0(筋収縮も無し)

MMT1(筋収縮あり 関節運動はなし)

MMT2(わずかに関節運動あり 全可動域は動かない)

MMT3(全可動域可動可能 徒手抵抗には抗せない)

MMT4(軽い徒手抵抗には抗せる)

MMT5(徒手抵抗に抗せる)


ということで

右足首を反らす MMT0

足の趾を反らす MMT0

足の裏を外側に向ける MMT0

足の裏を内側に向ける MMT0

足首を下げる MMT3

足の趾を握る MMT4


感覚(左足を10)

脛の外側 10

足の指の甲側 6

足の裏の先端 8

足の踵 8

と軽度低下あり。


可動域

足首を反らすなんとか0度…


総合的に判断をしてまずは足の裏を内側に向ける筋肉は腓骨神経ではなく脛骨神経の筋肉であり現在の重度腓骨神経麻痺では説明がつかない。

精査の必要がある。


そしてなにより腱移行術はその足の裏を内側に向ける筋肉が大切になる。


その筋肉が働いていない以上腱移行術を行っても意味がない…と。


ここで先生が提案してくださったのは

①前脛骨筋短縮術

→つま先を持ち上げる筋肉を手術で短くし、引っ張り上げるような手術


②総趾屈筋腱移行術

→あまり前例がない。後脛骨筋が効かないので他に移行できるとしたらもしかしたら総趾屈筋が移行できるかも?ただほとんど前例無く保留


③アキレス腱延長術

→下腿三頭筋に傷を入れてアキレス腱を伸ばし拘縮を改善させて脚長差を無くす


④足関節固定術

→関節を動かないように骨で止める。ただまだ若いから他の関節に負担がかかりすぎて将来的に他の関節変形が起こりやすい


⑤装具を受け入れる

→現状幸い痛みもそこまで強く無く歩行も可能な為、受容する。


話を聞く限りデメリットとして

①は短縮させた筋肉が伸びたらまた手術をすると一時的な対処の繰り返し。

②前例がなくできるかわからない。あくまで教科書上の話

③仕事復帰まで早いけど拘縮を治すだけ。

④この年齢でやる手術ではない。


つまり、

⑤将来や手術の回数、リスクを考えるとこれが1番。ということになる。


私は理学療法士でそんなこと何と無くわかってた。

ただ横で話を聞いている母親の顔がどんどん曇る。絞り出した声で

この子はまだ若いんです。これから結婚とか…今楽しい季節なんです…せめて家の中だけでも装具無しで歩けるようになりませんか…今は這って生活をしているんです…と訴える。


先生は私にどうしたいか聞いた。

私は諦めて将来の関節変形を考えると手術をするのはもう少し歳をとってからでもいいです。といった。


先生は間をとったように確かに若いから将来は大事です。でも確かに今も大事ですよね。今があるから未来がある。未来を良くするには今も良くしているに越したことないですから。と


当院にはたくさん整形外科の先生が居ます。

少し他にいい意見がないか聞く時間をいただけますか?と。

そしてその間に後脛骨筋が動かない理由の検査をしてきて欲しいです。紹介状の返書は書いておきます。次回検査結果を教えてください。


そう言われて今月末に私の検査結果と先生の話し合いの結果をすり合わせることになった。


わたしには分からない。何をするのが正しいのか。

ただ一つ分かったことはかなりの高確率で装具を卒業することは出来ない。ということだけだ。


悲痛な現実だけが突き刺さる。


ボーッとする時間があれば涙が出そうだ。