電車通勤は面倒だけど、
いろいろ起こるので時には楽しいものです。
という前ふりで、
またまた電車の中でのお話です。
さて、いつも通りの帰宅途中、
運よく座れた私は、
携帯を取り出して友達にメールを打ってました。
メールを打ち終わってふと顔をあげると、
20代半ばと思われるキレイなOLさんが、
私に背を向けてしゃんと立っていました。
今時姿勢のいいオネーサンだな、なんて思いながら、
ふと目線を下げると、
タイトスカートのチャックがぱっくり。

ひゃーっ!!教えてあげなくちゃ!!
と焦りながらも、
電車が走ってる途中で立ちあがって話しかけたら目立っちゃうし、
よりオネーサンを恥ずかしくしちゃうかも、
なんて気を使い、
下りる間際にさりげなく近寄って、
そっと耳打ちしてあげる事にしました。
そして、私が下りる駅に着きました。
私はそっとオネーサンに近づき、
「あの…後ろ、開いてますよ…」
とささやいてあげると、
オネーサンはポッと頬を赤らめ、
「あ、ありがとうございます。」
なんてお礼を言いながら、
さっとファスナーを上げました。
・・・ってなると、私は予想してたんですよ!
なのにこのオネーサン、
シャキン!!
とファスナーを上げると、
ポッどころじゃなく真っ赤になった顔で私を振り返り、
私の両腕をガシッと掴んで私を前後にブンブン振り回しながら、
車両中に響き渡る声で、
「マジで?!!!
やー、もうほんま最悪!!
もういやや~!!!
マジ最悪や!信じられへん!!
あ、でもありがとうな。
もう、ほんまサイテーやわ!もう、なんで~!!」
とパニックになって喚きちらしてました。
予想もしない反応に、
振り回されるままになってた私ですが、
扉は閉まる寸前。
ハタと我にかえりました。
「お…お…落ち着いて……大丈夫ですから!」
なんて何が大丈夫なのかさっぱりわかりませんが、
なんとかオネーサンを振り切って、
電車をとび降りました。
なんやら急に叫び始めたOLに、
ブンブン振り回されてる途方にくれたOL。
車両中の注目を浴びてました…。
その後オネーサンは、
どうやって電車の中での時間を過ごしたのでしょうか。
降りてしまった私には知るすべもありません。
ドンマイ!オネーサン!!

それにしても関西人は距離が近い…。
いつでも予想しがたい人種です。