当時22歳で色々と迷走している時にこの映画を観た。多少ネタバレになるかもしれない。


初めて見た時はよく分からなかったし、タイトルにある桐島が最後まで出てこないことに困惑した。

でも、なんだか妙に引き込まれる内容だったのであらすじについて調べてみたら、こんな口コミに辿り着いた。


「夢中になれることがある陰キャ、何もない陽キャ。桐島がいないと何者にもなれない主人公」


当時の自分は、とてつもない衝撃を受けた。


今思えばそんなことはないんだけど、「私には何もない」と思ったんだ。

学生時代、私はいわゆる『陽キャ』と呼ばれる立ち位置にいたと思う。卒業してからは特に何もない。SNSを見るとそんなに目立っていなかった人たちの方が、海外で旅をして何かを得ていたり、好きなことを伸ばして職業にしていたり、将来のことを見据えて勉強をしていたりした。かっこよかったし、とても素敵な人たちばかりで輝いて見えた。比べて私は何も考えずただ日々を遊んで暮らしていただけで何も得ようとしていなかったし、考え方も(今でもそうだが)まだまだ未熟で、卑屈な人間だなとその映画を観て心底気付かされた。

DVDと本を買い、今でもたまに見返すことがある。この映画に自分の無知さと幼さ、未熟な人間性に気付かされてからはもっと成長しようと試行錯誤する日々が始まり、今もそれは続いている。

人生のバイブルと言っていいほど好きになった映画。出会えて良かった。