僕の脳裏に、父さん、母さん、妹の道子の顔が浮かんだ。

「そんな事…、そんな事、出来るわけないじゃありませんか!!僕がまた意識を失ったら、僕の家族がどんなに悲しむことか!」

意識を取り戻して、あんなに喜んでいた家族を再び悲しませるなんて、とても出来るわけないと思った。

『本当に済まない。しかし君の家族は、とても君のことを愛しているではありませんか。たとえ君がまた一時意識を失ったとしても、君の家族は君を決して見捨てたりはしないでしょう。君が再び目覚めることを心から願い、その日の来ることを信じ、待ち続けることでしょう。』

「だからと言って、僕が再び意識を失ってもよいという事にはならないでしょう。」

僕は困惑した気持ちと共に、怒りが込み上げてきた。

『特別室』の人物は、

『君は、君と一緒に働いていた人物の事を覚えていますか?』

と、唐突に聞いてきた。


つづく