クラギー・レンジ訪問レポートの続編ですアップ

 

 

アメリカ人富豪ピーボディ氏が築いたワイナリー、

大きな役割を担っているのはマスター・オブ・ワインであるぶどう栽培責任者の

スティーヴ・スミス氏。

今回はお会いすることはできませんでした

 

 

クラギー・レンジの畑は北島の異なるリージョン、

マーティンボロとホークスベイに持ち、

それぞれが持つ特性にあうぶどう品種が植えられています。

 

セラードアのあるこちらはホークスベイにあります。

 

 

施設に隣接する畑を見せていただくと、

畝の間隔が狭く、

整えられた芝生のようですが、自生している植物と共存し、

葉が多く残されていることから

普段は日照に恵まれ、光合成を受けやすく、

また直射日光をさける配慮がなされていることが見て取れます。

 

 

クラギー・レンジのこだわり、

それはシングル・ヴィンヤードにて畑の特徴を最大限に活かすこと。

 

畑の名前をそれぞれのワインに冠しています。

 

 

 

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画像はアサヒビールさんよりお借りしました。

 

 

 

 

 

テ・ムナ・ロード

ピノ・グリ 2017

 

北島の南端、

マーティンボロに位置する畑テ・ムナ・ロードは高低に土壌の差があり、

低地では石灰岩を含む砂利質土壌で

ピノ・グリやソーヴィニョン・ブランなど白ぶどうに適しています。

 

ピノ・グリはニュージーランドの白ワインでもポピュラーになりつつあり

香気でスパイシーさを伴った香り、

カリンのような芳香でほんのりフルーツの甘さと酸味が心地いいワインです。

 

 

テ・ムナ・ロード

ソーヴィニョン・ブラン 2017

 

 

またソーヴィニョン・ブランは

香りに青りんごや桃など様々なフルーツを感じ、

マーティンボロのソーヴィニョン・ブランの特徴であるトロピカルさというよりも、

味わいにミネラルやフレッシュな酸、エレガントさが味わえますハート

 

 

またテ・ムナ・ロードの高地では黄土色ローム層が形成され、

ピノ・ノワールに適していると言われています。

 

左は

テ・ムナ・ロード ピノ・ノワール 2015

 

 

口当たりなめらかで、余韻に酸が残り旨みが感じられます。

今飲んで美味しく感じられるワインです。

 

 

右は

テ・ムナ アロハ 2015

アロハとはマオリの言葉でLOVEを意味し、

また太古に袂を分けたハワイのマオリへの敬愛を表しているとのこと。

 

 

クローンにABELを用い、また収量を抑えています。

前述のテ・ムナ・ロードと比べるとより深みがあり、

タンニンもスムースで収斂性にシャープさを感じさせません。

ひと口目から美味しく、

フルーツみや旨みに高い酸がマスキングされている印象でした。

 

 

 

北島の中間地点ほどに位置するホークスベイに移ります。

 

左はギムブレット・グラヴェル・ヴィンヤード

シラー 2015

 

 

 

ホークスベイはニュージーランドの中では暖かい地域ではありますが、

オーストラリアほどの気温の高さはなく、

このギムブレット・グラヴェルはむしろ涼しい気候で

ニュージーランドシラーが育つ最適な場所と言えるでしょう。

 

赤いベリーの香りと主張しすぎない砕いた胡椒のニュアンス、

なめらかなタンニンは軽い収斂を感じさせ、ミネラルも味わわせてくれるエレガントなシラー。

 

 

左のル・ソル 2015はフランス語で土壌を意味し、

ギムブレット・グラヴェルのなかでも砂利質が強く、

夏は日照に恵まれ、

1840年代にニュージーランドに持ち込まれたシラーのクローンが植えられています。

 

美しい酸を持ち、タンニンはシルキーと言えるほどなめらかで

フルーツの甘みには厚みがあり、全体のバランスによって余韻にエレガントさをもたらします。

 

 

 

さらっとご紹介しようと思っていたのに、

思いのほか長いブログになってしまいましたあせる

 

 

次回はクラギー・レンジのレストランをレポートしたいと思いますディナーアップ