前回の続きです。
”海苔巻き”のように見立てた金目鯛のヴァプール
ふたつめのシャンパーニュをいただき、大興奮のわたしたち。
さあ、
お次のお料理にはどんなワインが来るのでしょう

わくわくして待っていると、こちらをお持ちいただきました

ムルソー 2008
ジャン・フランソワ・コシュ・デュリ
ブルゴーニュ祭り決定(笑)
ビッグネームが来ちゃい、
テーブルの皆さんに歓声があがりました

ムルソーのスーパー・スター、コシュ・デュリ。
2008年ということで若干もう少しふくよかさがあるのかなと想像しましたが、
上り立つ香りの芳香の高さと、
酸がきりっとさにイイ意味でギャップを感じました。
生意気デスネ、ワタシ

わたしはまだ熟成してもイイのかなと思いましたが、
他の方には、熟成が進んでしまっている、という意見もあり、
好みでしょうか、
わたしの経験不足でしょうか、
意見の分かれるところでした。
お料理は、
トリュフ入りムース・ド・ポワソン
セロリラヴのジュリエンヌとフレッシュハーブ
«ブイヨン・オマール/ブイヨン・ブッフ»のエミュルジョン
この金目鯛の日の入れ具合が好みにビンゴでした

レア感を残しつつ、
ぎゅーっと美味しさが閉じ込められ、
ムースがさりげなくコクやなめらかさの質感を与えて、
こんなに美味しい金目鯛はかつてないほどの素晴らしさ

感動しました~~~。
お食事のお肉のメインを残し、
さあ、次はどんなワインが来るのかしら・・・、と
参加者みんなで予想?期待していると、
来ちゃいました、
ドメーヌ・アルマン・ルソー
シャンベルタン 2008
まさかのグラン・クリュ
まさかのアルマン・ルソー
ソムリエの中本さん、
卒なく美しい所作、
さすが日本の名匠、ため息がでます

お料理あってのワイン、
さあ、お肉のメイン料理です。
カメラを構えるワタシ、
そしてテーブルを囲む何人ものソムリエさん、メートルさんが見えますでしょうか?
ラカン産ピジョン オレンジとエピスのクルート もも肉のコンフィ
そば米とトランペット茸のソテー バターナッツとブーダン・ピジョン
トリュフ添え ヴァードゥバン香るジュ
このひと皿にどれだけの趣向が凝らされていることか、
想像するだけでため息が出ます。
目の前は鳩のお肉ですが、
この調理がまたまたまた、
お肉の旨みを閉じ込めて、
野性味をうっすら残して、
シャンベルタンの野趣と功を奏す演出になっています。
シャンベルタンのためのお料理でしょ、ってくらい。
レストラン・ロオジェでは
ワインのサーブにワインの注ぎ足しは行わない、とのことで、
同じワインでも新たなグラスに注ぎサーブされるので、
1杯目と2杯目の香り、味わいの微妙な違いを感じることができます。
(グラスの中のワインがお食事している間に、変化もするし、影響も受けますし)
比べてみると、
1杯目からはカカオやタバコのような渋さやワイルドさが感じられ、
2杯目からはフラワリーな印象を受けました。
ちなみに抜栓時間は置かず、
デカンタもせず、
ボトルからそのままグラスでエアレーションを行い、サービスいただいてます。
2杯目をフラワリーに感じる・・・、
もし3杯目があったなら、どういう印象を与えてくれたでしょう。
想像するだに、夜が眠れなくなりそうです

さて、
こちらの方どなたかご存知でしょうか?
2019年アントワープで行われる世界ソムリエコンクールで優勝を目指す、
井黒卓さん。
現在レストラン・ロオジェで勤務されつつ、日々研鑽を積んでいらっしゃいます。
手にしているのとある赤ワインについてコメントしていただきました。
メモを取ったつもりが、取れていなかったいなかった・・・、痛恨のミス

それがこちら
シャトー・オー・ブリオン 2004
13年を経ていますが、
若々しいストラクチャーがみられます。
先ほどの鳩のお料理と合わせると野趣が際立ち、
わたしの好みはやはりシャンベルタンでいただく方ですが、
力強さを求める方にはボルドーもイイのかもしれません。
ただこのストラクチャーもシャンベルタンとの比較であったからであり、
オー・ブリオン 2004を単体でいただいたら、
どう思っていただろうか、これまた夜が眠れなくなりそうです

さあ、終盤、
チーズのワゴンサービスです。
同席のチーズ専門家の方のアドバイスをいただき、
羊のチーズも加え、
プーリニ・サンピエール
エトルキ
ブリア・サヴァラン
モン・ドールの4種類をいただきました。
羊のチーズは馴染が薄いように思います。
それでも以前いただいたとき、
ブリア・サヴァランとは異なる脂肪分の甘さや香りなどが印象的で覚えていました。
最近チーズは白ワインでいただくことが好きでしたが、
専門家の方のアドバイスとおり、
シャトー・オー・ブリオンとの相性がピッタンコ

ひとつ勉強になりました。
いままでいただいたワインを
チーズのためにちょっとずつ残していたのですが、
こんなの出ちゃいました、
シャトー・イケム 2000
ここで先ほどの井黒さんが再び、
先週までシャトー訪問で得た情報を披露くださいました。
この日いただいたシャトー・イケムのヴィンテージは2000年。
この頃は熟成に新樽を使い30ケ月の熟成を行っていましたが、
現在は醸造の行程を若干変え、
新樽の比率を落とし、
18か月(だったかな?)熟成とし、よりピュアなスタイルに仕上げるようになった、ということです。
口に含むと甘さがアタックにありますが、
樽の影響を受けたコクや若干の渋み、
さらに熟成のなめらかさ、質感があり、
ドライアプリコットのようなフルーツ感もあり、かなり複雑です。
これにはやはりロック・フォールを。
オーダーするのを忘れていたのですが、
明日また来ます、
なんてことはできないので、ムリ言って追加していただきました

完璧です

お口直しのデザートの後は、
ミニャルディーズの数々、
たっぷりとラムをかけていただいたサヴァランをいただきました。
ちなみに目の前で仕上げてくれるクレープ・シュゼットはこんな感じ。
やっぱりクレープシュゼットにすればよかったかなぁ~(笑
フリヤンディーズのワゴン
食後のお茶と一緒にいただきたかったのですが、
かぼちゃの馬車が・・・

フィニッシュとなりました





また皆さんで集まりましょうね、と約束し、
ひとり早めの帰路に着きました。
グラン・メゾンでワイン会、
今回はブルゴーニュ祭りとなりましたが、
次回はどんな会になるのでしょう。
すでに楽しみです
