満願/新潮社
¥1,728
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内容紹介

人生を賭けた激しい願いが、6つの謎を呼び起こす。
期待の若手が放つミステリの至芸!
人を殺め、静かに刑期を終えた妻の本当の動機とは―。
驚愕の結末で唸らせる表題作はじめ、
交番勤務の警官や在外ビジネスマン、美しき中学生姉妹、
フリーライターなどが遭遇する6つの奇妙な事件。
入念に磨き上げられた流麗な文章と精緻なロジック。
「日常の謎」の名手が描く、王道的ミステリの新たな傑作誕生!




この本は、たしか数か月前に新聞の書評欄に載っていて・・・


「夏の夜に読みたい本」とか・・・そんな感じで紹介されていたのかなぁ?


そのころまだ電子書籍化されていなかったので、夏の夜に読むことは出来なかったのですが・・・



う~~ん・・・


ミステリーの短編集に間違いないのですが、


誰もが持っていながら、「理性」というもので押さえつけられている欲望とか


そういうものを見せつけられるようで・・・


「謎が解けて後味すっきり~~!」という類のものではないです。


どちらかというと、心の闇を覗いてしまったような重苦しい気持ち?


1つとしてハッピーエンドはないです。


「世にも奇妙な物語・・・のもっとリアリティがある話」みたいな感じかなぁ??


正直、怖かった・・・


お化けが出てくるとか、そういう怖さではなく、


ああ・・・人間っていうのは、だれしもこういう心の闇を持っていて


それと共存(?)して生きているものなんだなぁ~って、変に納得してしまう。


まだ会社に勤めているときに、隣の席の女性が


「COCOさん・・・統計的に考えると、日本人の数名に1人は犯罪者だそうですよ。


まあ、複数の犯罪を犯している人、同じような犯罪を繰り返している人もいるから、


実際には、数名じゃなくて十数名とか数十名に1人っていう確率になると思いますが・・・」


と言っていたのを思い出しました。


わたしの周りにこんなごくごく普通に見える犯罪者がいないといいなぁ・・・