ニイニャ(高校2年の長男)のお話です。


ニイニャが通っていた中学校というのは、特に荒れていたというわけではないのですが、


ただ・・・


「自分のものは自分のもの、他人のものも自分のもの・・・」


みたいな考えのお子さんがいたようで・・・


中学時代、ニイニャはいろいろなものが学校でなくなって、そのたびに嫌な思いをたくさんしてきました。


当時、学校の教育相談室などにも私自身何度か足を運んで、


そこの担当者や、担任の教諭ともいろいろ話もしたし、一緒に探していただいたのですが、


それで見つかったものよりも、見つからなかったものの方がずっと多いです。


どうやら、自分が教科書や辞書など、授業で必要なものを忘れたことに気づいて、


隣のクラスに借りに行って・・・


たまたまその友達が席を外していたり、クラス全体が体育などで教室が空になっていたら・・・


普通は、その隣のクラスの友達に借りに行ったりするものですが、


まったく知らない子の机やカバンから、自分が必要な教科書や辞書などを勝手に借りてしまう。



知らない子のところから勝手に借りて行ったものだから、


返すに返せず、そのまま自宅に持ち帰って放置したり・・・


そのクラスが(別の教室の授業で)空になっている時を見計らって、


(借りた本人の机やカバンに返すところを誰かに見られると困るので)


そのクラスのロッカーの上や床に放り出して、本人は返した気持ちになっている・・・


という行動を平気で取る生徒が何人かいることがわかりました。



ある日、抜き打ちで持ち物検査をしていただいた結果、


ニイニャのものだけではなく、ほかの子の教科書や辞書を平然とカバンに入れて使っている


お子さんたちが数名いることがわかり、そこから公になったのですが・・・




教科書やドリル、辞書やアルバムなど・・・


どれだけ被害に遭ったかわかりません。


もしかして、虐められていたのかもしれませんね・・・・(+_+)




そして・・・


最近気づいたのですが、それがニイニャのトラウマになっているらしく、


ニイニャは「物がなくなった。見当たらない」ということに対して過剰に反応をします。


過剰反応というより


なにかなくなったという現実に出くわすと、パニックになってしまうようです。



月曜日の晩のことなのですが、


おやすみの間にコピーを取らせてもらおうと、


土曜日に部活の友達に「日本史」のノート(ルーズリーフ数枚)を借りて帰宅し、


月曜の晩にコピーを取ろうと、借りたルーズリーフを挟んだクリアファイルをさがしているのだけれど


見当たらないと・・・


最初は、おとなしく(?)カバンの中や、机の上のファイルをめくっていたのですが・・・


そのうちにパニックを起こして、ひどい興奮状態になってしまいました。


「いつ借りてきたの?」


「土曜日の夕方・・・」


「だって・・・あなたは土曜日に帰宅してから、一度も勉強をしていないでしょ?


 だから土曜日に持ち帰った荷物の中に入っているはずだよ」


と、穏やかに言っても、


「探しても見つからない!友達の大事なノートだし、買って返すことができるのもではないから・・・・」


と、もう今にも泣きだしそうな始末・・・


「わかった!とにかく、わたしが一度あなたの荷物の中を探してみるから・・・」


「いいよ・・・でも、散々探したんだから絶対にあるはずがない!」


と。。。。


結論から言えば、ちゃんと持ち帰った荷物の中のクリアフォルダーに挟まっていたのですが。。。


本人は、物がなくなるということに過剰に反応して、想像以上に恐怖心を持っているので、


「ない!」


と、思った瞬間から、冷静に探すことが出来なくなってしまったということ・・・




裏返せば、


中学時代に次々に物がなくなってしまったという出来事が、


ニイニャの中ではわたしが想像していた以上に、心の傷になっていて、


それがトラウマになっているのだろうなぁと・・・・


情けない話ですが、今になって気が付きました。




どうやら子供の心というのは、本当にガラス細工のようにデリケートなもののようです。