元ネタは実は、成人の日までさかのぼります( ´艸`)
もはやあの頃がなつかしい・・・
あっ、すみません。
リンク貼らせていただきます♡「成人式の晴れの日に」
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前回小説「ハッピーバースデー」の続編です。
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この小説はフィクションです。実在の人物とは一切関係ありません
念のため。
それでは・・・
ヨロシク
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ユヅルからのメール。
なんだか気になる。
もちろん、俺の誕生日にハピバメールを送ってくれたんだと思うけど、それだけじゃないような気がしていた。
彼はまだ日本にいるんじゃないかと思っていたけど、
その時のLINEのやりとりで確信していた。
やはりまだ、日本にいるのか。
ってことは、身体の状態以上に1人で練習している事が気になる。
戦う場では1人でも、練習の時は最低でもコーチとか、振付師とかいたりする。
今、ユヅルには彼らすらもいない。
トロントでリンクメイトと練習しているのではないんだ。
全くの孤独のはず。
お節介かも、だけどなんだか放っておけなかった。
邪魔といわれようが何だろうが、
病院にお見舞いに行って以来、、、って事になるけど。
何か言いたいんじゃないかな。
俺は思い切ってユヅルを訪ねることにした。
ただ、居場所が全くわからないんだ。
消息をつかむには?
あの女性に聞いてみるか。
ユヅルは、都内のあるスケートリンクで練習を積んでいると教えてもらい、
1日だけでも同じリンクを借りられるようにあの女性に交渉してもらった。
「え?」
「今日1日だけなの。一緒に練習させてあげて」
「そんな急な事態なら困りますよね。わかりました」
「ありがとう、そう伝えてくるわね」
でも誰が・・・?
「えっと、ちなみに僕の知っている人ですか?」
「ユヅル君のよく知っている人。日本人、男性、とだけ知らせておくわね」
そう言って、元コーチの先生は電話を切った。
練習開始の時間から間もなく、
1人の人影が、
俺ひとりしかいない、しいんと静まり返ったリンクサイドの入口に現れる。
「あっ、、、タツキ、、、くん?」
そこに現れたのはタツキ君だった。
「やぁ、ユヅル。邪魔するぜ。悪い。練習リンクの手配ミスでさ。今日1日だけ一緒に練習させてくれよな」
ストレッチを終えてパイプイスに座りながら汗を軽く拭くユヅルの隣に俺はやはりパイプイスに腰かけて靴を履き始めた。
「なんだ、タツキ君だったの」
「そうなんだよ、いやぁ気を使ったよ。あまりユヅルに連絡したらマズイかなぁ、ってさ」
「どうして?別にかまわないのに。でも久しぶりだね、タツキ君!そうだ、この前はお見舞いに来てくれてありがと」
「いいよ、そんなの。もう元気になったの。捻挫してるって聞いたけど」
ユヅルは笑いながら答える。
「焦らなくてもいいから、ってコーチに言われてたんだけど、俺もまだまだだなぁって。日にちはまだある、と思ってかえってケガしちゃった」
「マジで。試合には?」
「出る予定。でも」
「ここんとこ1人ばっかりだから。ちょっと仲間が恋しいっていうか」
ユヅル、やっぱり、、、
「よし、模擬公式練習でもやるか」
「え?」
「引退したけど全然イケてるぜ、大丈夫だって」
ちょっと驚いていたみたいだけど、あ・・・、って表情になったユヅルは、すくっと立ち上がって右手を俺に差し出した。
握手?
「ありがとう。タツキ君」
思わず俺の差し出した右手をぎゅっと握り、
硬く握手をする。
俺は笑って、
「ユヅルから先に通してやって」
「うん。ちょっと慣らしてくる」
そう言ってリンクに降りようとしたその時、
くるっと俺の方をむいて、
「オペラ座、見てて?」
笑顔を残し、疾風のごとくリンクへ降りて身体をならしはじめる。
去年のワールドの試合を思い出していた。
「ぶっ潰す」
つい口に出してしまったあの言葉。
今、俺の目の前で滑っているコイツを?
こんなスケートバカな男を?
リンクに降りたらもはや近寄る術がない。
すでにファントムがユヅルの向こうに見えるようだ。
音楽が始まる。
全日本の時の演技とリンクする。
これじゃ、次の試合も、
もしかしたら楽勝かもしれない。
たった数ヶ月でこんなに?
・・・演技を終えて試合の時のように観客に向けて挨拶。
観客は俺ひとり。
「だいぶいい感じじゃん」
俺とユヅルはお互いの握り拳をこつん、と軽くぶつけあった。
「まだ、練習再開して1週間くらいだよ。これからうまくやらないとね」
「ひとりで大変だろ」
「動画をコーチにチェックしてもらってる。なかなかキビシイよ」
「どこにいても応援してるから」
「ねえ、タツキ君」
「うん・・・?」
「俺の事、心配で来てくれたんでしょ」
「あ、そんなこともないっていうか。ほらさっきも言った通りでリンクの予約の日を間違えちゃってさ。そしたらハニュウさんのリンクならって言われてさ」
「うれしいな。やっぱりタツキ君は戦友だよ」
いともあっさり見抜かれてたかな。
「もいっかい言わせて。ありがとう。すごく救われた」
ユヅルが勢いよく俺に抱きついてきた。
「だってさ、タツキ君がそんな手配ミスするわけないじゃん!」
「わ・・・うぐっ、、、くっくるしい、ユヅル」
「あ、ゴメン。ここ最近はハグが日常茶飯事になっちゃててさ」
「もうじき新学期だね。大学院」
「ワクワクしてるよ。ハードなのは覚悟の上さ」
「頑張って」
ちょっと俺もユヅルにいいとこ見せておこうか。
今度は俺の番だな。
「あ、タツキ君」
「ん?」
「俺の将来の夢を聞いてもらっても?」
「なに?オリンピック三連覇するまでいくって決めた?」
「連覇はしたいよ。三連覇はわからないね。っていうかね。。。いつか俺も引退したら、タツキ君と俺とで子供達のスケート教室をやりたいんだ」
「俺とユヅルで?」
「ウン!ワールドの金メダリストと銀メダリストがやる教室だよ。将来のメダリストをたくさん作るんだ。かなり集まってくれると思うからさ」
・・・かなりなんてもんじゃないだろ、そりゃ。
「なかなかいい考えじゃない?ねっ」
「大騒ぎになっちゃうよ。ユヅルはスーパースターだからな」
「タツキ君も相当なもんだよ」
「騒然とした渦に巻き込まないでくれよな」
俺とユヅルは目を見合わせて、アハハ、と笑い合った。
ユヅルと一緒の時にリンクで戦ってきたことは俺の誇りだ。
「あまり会う機会がなくなるけど、これからも友達でいてね」
「うん・・・」
「あれ、なんだかイヤそう?」
そんなこと考えててくれたのか、という嬉しい想いがどうやら素直に出せないでいるみたいだ。
「わかったよ。いいと思う、スケート教室。実現させようぜ、それ。10年先とかでも待ってるよ」
「やった!じゃあ約束」
「うん」
ユヅルの爽やかな明るい笑顔を見ながら、俺は新プログラムをたった1人の観客に披露する為に、
リンクに出て行った。
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2人の間にはこんなあったかい友情が必ずあるはず、と思っているので、
ぼっちで孤独を感じていたであろうゆづに、まっちーが何かしら、してあげてると嬉しいな、、、
そんな願望を(妄想ともいう)とうとう書いてしまいました。
まっちーが一切表に出てきてくれなくなったので、そんな想いが一層強まりますよね。
やっと上げることが出来ました。
よかった。
ちょっと安心。
久しぶりの全体記事で緊張しました(笑)
最後まで読んで下さりありがとうm(_ _ )m
大好きなゆづまちのお写真、投下しておきます。
しゅたっ

ジャンプ降りた~
パチパチ・・・
今日ラストチャンスだよ~~!!!
応援ポチを今日もよろしくお願いします♡
一気に書き上げました。よかったでしょうか・・・このようなのでwww
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