2011年8月15日靖国神社 | ライオンシティからリバーシティへ

2011年8月15日靖国神社


千代田区役所に所用があった帰り、今日は8月15日の終戦記念日で、靖国神社はすぐそばだと気がついて、立寄った。


はじめての終戦記念日の靖国参拝。


炎暑のなか、大変な人出で、びっくり。


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滝のような汗を流しながら、参拝のための行列に並ぶこと、1時間弱。


皆、暑さに耐えて黙って辛抱強く並んでいて、


来ているのは、老人ばかりではなく、結構、若い人も多く、子連れも多い。


私も、たまには、自分のためでも、家族のためでも、お金のためでも、仕事のためでもない、我慢の時間がたまにあってもいい、と思って、暑さに耐える。


暑さのなかで死んでいった人たちの、肉体的苦痛を思う。


シンガポールで南方戦線の本を沢山、読んだせいか、太平洋戦争の英霊といえば、寒さよりも炎暑の中で亡くなったイメージが強い。


東京大空襲、沖縄戦、広島、長崎。皆、劫火に焼かれて熱かっただろう。


シンガポールの華僑大虐殺で殺された人たち。


ふと感情が高ぶって、汗に涙が混ざる。


が、参拝が終わって通りに出ると、


今日の靖国が、祈りの場であると以上に、大衆政治活動の場所だということを思い知らされることになる。


いつにも増して耳を劈くような右翼の街宣車に加え、パチンコ議員連に反対する団体、台湾擁護団体、チベット、ウィグル独立支援運動や法輪功 の演説。


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そう、靖国神社は、反中、反朝鮮の政治運動のシンボルなのである。


中国、北朝鮮、韓国政府が公人の靖国参拝を非難しているがゆえ、靖国は、右翼活動の中心であると同時に、反中、反朝鮮、反韓国につながり、それが、反パチンコとなり、親チベット、親台湾となる。


参拝を終えた人々、私同様、皆、ちょっとハイになっている。その高ぶりの中で、こうした団体の演説を聞き、相当数の人が署名をし、次々と、寄付をしていく。


政治に無関心な人が多くて、街角の政治運動が低調な日本にあって、靖国神社のハイな空気は一種独特である。


そこで国のために死んでいった人々と直面することで、普段忘れている感情が呼び起こされる。


英霊たちは、過去の遺物ではなく、リアルタイムでそこにいて、2011年を生きる私たちを見ているのだ。


アジアで2000万人の人々を殺した太平洋戦争は、ついこのあいだのことであり、それは、今の私たちにつながっている。


宗教でもなく、政治でもなく、歴史の遺産でもない、とても特別な場所、靖国神社。


そこを訪れ、その空気を吸うと、自分のなかで予期せぬ感情の揺れに出会う。


感情が揺れる、ということは、それが自分の問題だ、ということだ。


さまざまな意見もあるだろうが、一度は行ってみることをお勧めします。