奈良旅行(6)ーー押し寿司、その他 | ライオンシティからリバーシティへ

奈良旅行(6)ーー押し寿司、その他

今回の奈良旅行のもう一つの楽しみは、食。

といっても、有名な料亭に行ったり、名物、珍しいモノを食べたわけではない。

行きがかりの店の、ごく普通のうどん、寿司、わらびもち、お漬物、お茶。

外国で外国料理を食べるのと違い、関東の和食も関西の和食も、日本食であるかぎりにおいて、メニューやレシピに大きな違いがあるわけではなく、ものすごい発見があるわけでもない。

だから、あえて、珍しいモノを食べる感覚はないのだが、何を食べても、洗練されていて美味しい。

長い歴史の積み重ねのせいか、関東より優しく穏やかな風土のせいか。

うどんの汁は、決して味付けが薄いのではない。醤油の味が強い東京のうどんに比べて、圧倒的に、出汁の味が強い。

何を食べても出汁の味がしっかりしているから美味しいのである。

本当のわらびを使った出来立てのわらび餅の美味しさは、私のこれまでの人生における「わらび餅」の概念を壊すものだった。

発酵の技術も、関東より進んでいる。

漬物の食材の種類がやたら多くて、手法が多彩、味も繊細。

まっ黄色の沢庵や、キャベツときゅうりの浅漬けが大半の東京とはえらい違いである。

発酵食といえば、押し寿司である。

発酵が進んだ鯖と米のハーモニーは、江戸前寿司が野蛮に思えるほどに、繊細で玄妙な、味の芸術である。

帰りの京都駅では、駅弁に柿の葉寿司を求める人で、ものすごい行列ができていた。

皆、美味しいものを知っているね~。

押し寿司は、さすがに近所のスーパーでは売っていない。でも、ありがたいことに、近所の日本橋高島屋 まで足を伸ばせば入手できる。

たまには、一人ランチに押し寿司でプチ贅沢しよう。

ライオンシティからリバーシティへ
日本橋高島屋B1ゐざさの焼き鯖寿司一本1050円