今年の2月半ば頃、通院している心療内科の先生の勧めで発達障害の検査、WAIS-IVを受けました。はっきりとした診断はありませんでしたが、結果は「自閉症スペクトラム(ASD)に割合よく見られる特性あり」。ASDの傾向があるということでした。

 

私の特性を検査の項目名で示すと・ワーキングメモリが優れている・処理速度指標が劣っている の2つ。簡単に言い換えると、・短期記憶力が良い・単純な作業が苦手 という感じです。この2つのギャップからストレスが発生し、最終的にASDという形になったと考えられます。

 

ワーキングメモリに関して、検査内容は口頭で伝えられた数字を逆唱する(12345と言われたら54321と返す)というものでした。頭の中に情報を十数秒間保持しながら(12345の並びを記憶しながら)計算などの作業をする(54321に並び替える)能力値を測ることができます。ここでの私の回答は正答率100%で、ほぼ最大の能力値を記録しました。

 

処理速度指標に関して、検査内容は数字が割り振られた記号のリストを見ながら、指定された記号に該当する番号を制限時間内に回答する([1:○ 2:△ 3×]とあり、○を指定されたら1と回答する)というものでした。目に映る情報の処理(○→1という判断の作業)や制限時間付きの作業の能力値を測ることができます。ここでの私の回答は比較的正確だったものの、回答する速度が遅すぎたため能力値は大きく平均以下となりました。

 

この診断結果をもとに、今までの自分の行動を振り返ってみました。正直、ワーキングメモリに関連するものは思い当たりませんでした。一方で、処理速度指標に関しては思い当たる節があります。

 

例えば、宿題への取り組み方。小学校時代、毎日課される宿題に解答冊子が付いていることが時々ありました。友人のほとんどはその冊子を見ながら解答を転記し提出していたのですが、私はそれをしませんでした。なんとなくだったのですが、転記作業が苦手、苦痛だと感じていたのです。今考えれば解答の転記は目に映る情報の処理(この解答はこのマスに写すという判断の作業)なので、不快に感じるのも妥当です。

 

自分ではなんとなくで済ませていたものが、後々になって一種の障害の傾向として表れる。検査をしてみるのも面白いものです。