※タイトルの通りセンシティブな内容となりますので、記事を読むか否かは自己責任にてお願いいたします。
また記事に記した文言は私個人の考え方であって、皆様にそれを押し付ける気などは毛頭ございませんことをご了承頂けますと幸いです。
新型出生前診断、NIPT。
NIPTはすでにご存知の方も多いと思いますが、リスクなくお腹の赤ちゃんに染色体異常(13、18、21トリソミー)がないかを調べる検査です。
私自身が高齢ということもあり、妊婦健診時自らNIPTを受けたいと申し出ました。
不妊治療をしていた時から染色体異常のある赤ちゃんを授かる可能性が高いことについては主人と事前に話しており、
「異常があっても、生まれてきてくれるなら産む」
という意見で双方一致しておりました。
それならなぜNIPTを受けたのか。
生まれる前にその子の個性を知っておくことで、事前に準備しておくことなどがないかを調べておきたい。
その子を迎えるための覚悟を持っておきたい。
そう考えたためです。
遺伝カウンセリングを受け採血し、結果が出るまで2週間。
できるだけ痛い思いや苦労をさせたくないから健康体であって欲しいという願いはあるけれど、そもそも生まれてきてくれるだけで、私にとっては身に余る幸せ。
もしも陽性だった場合、生まれた子が可哀想と思わないのかという意見もあるけど、夫婦で決めたことに他人にどうこう言われる筋合いはない。
これは、私の人生なのだから。
そう思いながら過ごし、検査から1週間と少し経ったある日。
病院から、一本の電話が入りました。
(検査結果が陽性か判定保留にならない限り、電話はないって言ってた…)
判定保留とは何らかの理由で判定が行えなかった場合に起きるエラーのようなもので、発生率は0.3%と起こる確率が非常に低いことを事前に説明されてました。
つまりこの電話は、陽性判定の連絡…
そう思った瞬間、鼓動が大きく跳ねた。
陽性でも産む覚悟はできている。
それなのになんでこんなに手が汗ばむの。
覚悟が、足りてなかった。
覚悟なんて、できてなかったんだ…
緊張しながら、汗ばむ手で、電話に出た。
「こっこさんですか?NIPTの結果についてご相談したく、ご連絡しました」
「(きた…)…はい。結果が出たんですね」
自分の心臓の音がやたらうるさい。
それなのに聴覚はやたら澄んでいて、相手の呼吸音さえ聞き取れそうな気がした。
「はい。出たには出たのですが、今回
判定保留となりました」
「……………」
はんてい、保留。
判定保留?!
「つきましては再判定を行う必要がありますので、再来院をお願いできますでしょうか」
「え……」
心臓はドクドクと波打ったまま。
予想だにしなかった判定保留という言葉に動揺を隠せません。
「………再判定には、また料金がかかるのでしょうか?」
ようやく出た質問がこれ
「再判定に費用はかかりません。その他は何かございますか?」
「(ほっ。)あ、あと判定保留となったのは胎児ゲノムが不足していたから、なのでしょうか…」
「判定保留となる理由はおっしゃる通りゲノム不足によるものがほとんどですが、こっこさんの場合ゲノム率が測定不能と記載されております。不足の場合でも血中ゲノム率が何%あったかを通常記載されるものですが、それがありません。こっこさんが検査のため採血された日にちは十分に胎児ゲノムが含まれていると考えられる週数でしたし、このような結果は私どもも初めて拝見しました。あまり起こりえないことです」
「…………」
「……ただ、本件については再判定可能との指示が出ておりますので、もう一度検査を受けていただきその結果を待つのがよろしいかと思いますが、いかがでしょうか」
「あ、はい………。あの、また測定不能となる可能性は…」
「ないとは申し上げられません。もしも二度目も判定保留で、その原因が胎児ゲノム測定不能であった場合には羊水検査へ進んでいただきたいと考えています」
よよよよよ羊水検査…!?!?
もともとNIPTで陽性が出ても、羊水検査は受けなくていいねと夫と話していました。
いくら検査がきっかけで流産するリスクは低いとは言っても、赤ちゃんにとってリスクのあることはしたくない。。
でもそれをここで話したところで仕方ないので、とりあえず再検査を受ける日、結果を聞く日をそれぞれ予約して電話を切りました。
「………………」
この時私は、退院したばかり。
メンタルもまだまだ不安定だったので、通話の切れた電話を見つめてたらなぜか涙が溢れました。
胎児ゲノム率が測定不能。
原因は分からない。
もしかしたら赤ちゃんに何か起きているのかもしれない。
この子は元気に生まれてきてくれるのかな…
悪いことを考えに考えて、もはや陽性かどうかはどうでもよくなっていました。
と言うわけで、次回、再検査結果。