静かで寒い日が一番好き。←アカデミック | こびないブログ

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フグです。


今日は台風ですね……。フグは学校が休みになって、ヒマです。



今、ドトールで小説読んでます。アカデミック!




ま、昨日はアニメ見てました。今日はアニメの話を。アカデミックにします。



『涼宮ハルヒの憂鬱』

このアニメ、有名ですよね。僕も名作だと思います。
一番好きな話は「サムデイインザレイン」です。

冬始めの寒い日に主人公のキョンが、部室に置くためのストーブを商店街の電気店まで貰いにいってくる、というだけの話です。



何が良いって、非常に日本的な芸術性の高い作品だと思うんですね。

その心は、「静」です。アカデミックでしょう?




個別に解説していきますね(^^)アニメを見ながら見てみてください!


例えば、OPあけ最初のシーン(2:45~)。もうこれは解説不要でしょうか。冒頭タイトルが表示されてから、BGMも会話もなく、部室で各々過ごす様子が30秒ほど。
しかし最初の「静」の時間に対し、ハルヒが入ると部室が一気に「動」に変わる。この対比によって、ハルヒという人物のインパクトがより強調されています。



もう1つ、「静」の場面。


アニメ開始12分30秒~15分30秒くらい、ハルヒやみくるちゃん、古泉が部室からいなくなり、長門が部室で黙々と本を読む様子が描かれます。



この2つの場面は、非常に写実的な表現が使われています。それは、音です。これらの場面は、無音ではありません。わずかに、ほんとわずかにですが、校内で喋る生徒の声や、吹奏楽部のトランペットが聞こえます。結果として、絵は変わらないのに、放課後の学校、とりわけ雨の日の様子が、非常に細かく描写されました。


ちなみに生活音は「静」の場面以外、例えばストーブを貰う時の商店街など他のかなり多くの場面でも聞こえます。これもやはり、絵で描写していない周りの様子を音で描写する役にたっています。

このように、視覚的には「静」の一場面に過ぎない絵。しかし、音の表現によって、絵に描かれていない周りの状況を想起させて描くという手法が、いかにも日本人的な「あからさま=明から様」を良しとしない美的感覚に合っている感じがしました。正岡子規に曰わく、「写生的」である感覚に通ずる物があると思います。





話は全体的に淡々と進んでいる印象を受けます。

2つの「静」の場面などに使われているSOS団の部室を描く際には、数ポイントの定点角から描かれており、いかにも「生活を垣間見ている感じ」を与えます。他の表現同様、リアルな生活を写生する為に一役買っていますね。


これらは、タイトル通り「ある日→無作為に一個抜き出した日」を描くために使った手法かと思います。



また、冬の描写も、このストーリーの大きなテーマの1つでしょう。

キョンが外に出た時の様子。
すごく寒そうだということがよく分かる絵です。色あいは暗く、全体的に寒色ばかりです。
さらに、曇り空の空と殺風景なオブジェクトによって、寂しさや寒さがよく表れています。
暖色系は決して鮮やかには描かれず、わずかに黒や白っぽくぼかしたような色を使ってるように感じます。


いえ、鮮やかに描かれてるものもあります。しかし、それは部室内だったり、暖かい匿体に対してです。
ハルヒと帰る時の外の様子も鮮やかですね。雨が降ってるから、絵は全体的にモヤっと白み掛かった色ですが、夜景がキラキラとしています。



物語が進むと、途中で雨が降ります。冬の雨、寒いですよね。手がかじかむし。雪よりも雨のが寒く感じます。
「冬だから雪」という、1つの様式美に固執していないところがまた、リアリティがありますね。



こうした、細かい描写で少しずつ出したリアリティが積み重なり「サムデイインザレイン」の真骨頂であり、アーティスティックな印象を与えます。



おすすめなんで、是非見てみてくださいな。アカデミックな作品だと思います。




梅雨入りも近いですが、皆さんも雨の日の過ごし方、見直してみるといいですよ。
家でゴロゴロもいいでしょうが、怠惰はほどほどにしましょう。


フグは雨の日は好きです。
厳密に言うと、雨の日に室内で本を読むのが大好きです。
今みたいにコーヒー飲みながら読書してる時は至福の1つですね。


たまにはアカデミックに過ごしている僕でした。




決して傘が壊れて、途方に暮れてるとかではない。