1980年
アントニオ猪木VSウィリー・ウイリアム戦
当時、私は小学生、民放2局の田舎に住んでいて、その試合が放送されたのは、夜中だったと記憶してる
ジャンプを毎週読んでいた私は、リングにかけろ、キン肉マンをみる事で、プロレスが好きになり、アントニオ猪木さんの存在を知った
当時は、熱烈とは言えないが、プロレス中継は一つの娯楽であった
のち(中学生時)に、アントニオ猪木さんはもちろん、初代タイガーマスクの出現と古舘伊知郎の実況によって新日本プロレスに熱烈に傾倒していくのだが、そこまで至ってない時である
名前は知っており、いつもメインイベントに出て、一際歓声を受けているレスラー、それ位しか造詣がなかったアントニオ猪木さん
当時、夜は4歳上の兄貴と2人で生活しており、何気なくつけていたテレビから、あまり感じた事の無い殺気漂う雰囲気が画面を通して流れてくる
ブラウン管の中で、熊殺しのウィリーとアントニオ猪木の世紀の一戦が始まりますと
思い出そうとしても、何曜日の何時に夜中に放送されたか覚えてない
ただ、『今から凄い試合を放送する』だけは感じれたので、その試合を観戦した
結局、試合は猪木さんが勝ったでも負けたでも無く、なんか、消化不良に終わったのを覚えているが、衝撃だったのは猪木さんが腕ひしぎ逆十時をかけて、場内の声援が盛り上がり『決まった』と思った時、ウィリーさんの足が猪木さんの顔等を蹴る映像…
え…、そこから届くん!
それまで、プロレス中継での猪木さんのその技は、『はい決まり、はい終了、猪木の勝ち』として観ていたので、『何それ、何それ』しかなかった
記憶が正しければ、その後、2人ともリング外に落ち、そこでも猪木さんは腕ひしぎをかけ、結局、両者リングアウト…
しかし、これでは両者、及び、観客も納得しないと延長、で、また両者リングアウトだった気がする…(記憶違いであったら、すみません)
ただただテレビを付けてたら試合が始まった中継であったが、小学生でも『この試合は別格』とテレビを通じてでも伝わったあの緊張感、緊迫感、観客の熱狂ぶり…、ルールさえ理解してないのに釘付けだった
成人してからは、そこまで熱を入れてプロレスを観る事は無くなったが、どれくらい前の事だろう、アントニオ猪木さんがマスコミから(どういった理由でかは忘れました)叩かれてた時、アントニオ猪木なら何をやっても許されるのか…とのマスコミに対して、みうらじゅんさんは一言『許されると思う(みたいな感じ)』と発表し、私はみうらさんの意見に「あ〜、なんか、すげぇ〜わかる」と納得し大笑いした
この度の訃報にて、猪木さんの全盛期の試合がテレビで流れる。『アントニオ猪木〜』とリングアナからのコール、俯きながら闘魂と刺繍と入ったガウンの帯を解いて両手を振りかざす、一斉に四方から舞う紙テープ、破れんばかりの声援…
テレビ越しに身体を震わせながら観戦した事を思いだした…
『あぁ…、あぁ…、、、
ありがとうございました』
『ガキの頃の私のヒーロー
本当にありがとうございました』
