6/28は、高坂夏海さんとの新ユニット「ヘリオトロープ」の御披露目オールカバーライブでした。

3月にオールインストをやったので、
次はオールカバーをやろうと思っていたものの、
選曲しているうちに「これ、自分じゃなくて誰か女性に歌って欲しいなー」とか思ったので、
以前から一緒にやる機会も結構あった彼女に声を掛けてみたら、二つ返事でOKが出たので、そのまま組んでしまったという、

構ってくれてありがとうございますw>高坂さん

ではセットリストと共にメモ的につらつらと

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M-1.風と君を待つだけ(小田和正:1992)
今回のオールカバーをやろうと思い立ったきっかけの曲。

高坂夏海さんとは、サポートということで1月の秋葉原・トリオンプで1時間ほどのステージをやったのだが、その時に「(須賀の)原点と言ってもいい曲」ということで、辛島美登里さんの「夕映え」をやらしてもらった。
あの曲をやりながら「もっとこれくらいの時代の曲をやりたい」なんて思ってて。

原キーはD、女声ということでGかF#の選択、どっちも好きなキーなのだが、
ここでGを選んでしまうと、ここからM-4まで全て調号が同じになってしまうのでw、F#とした。

自分がボーカル入るところがあったのだが、直前で乱れたのが反省点。やはり自分の「歌」に対する姿勢がまだ、まだ。



M-2.Smoky Blue(新垣樽助:2014)
高坂さんの推しメン(!)、新垣樽助さんのナンバー。
彼女が最初に聴いたときから(聴く前から?)、この曲をやるつもりで居た模様。

本当はもっと爽やかな曲なのだが、
自分が必要以上に変なことをやったせいで、
ドロドロな焦らしプレイのようになってしまったような気が。

この曲を知るお客さんから終演後に「やはり男声曲だよなー」という評。
精進が足りぬか、そういうことでもないか。


M-3.Tam, gdzie nie siega wzrok(Anna Maria Jopek:2002)
ポーランド語、この曲のみオケ仕込んできました。日本語で「見えない場所」という意味。
このアナ・マリア・ヨペックはポーランド・ワルシャワの出身だが、
2002年に、パット・メセニーとのコラボアルバムをリリースしていて、そこからの選曲。

ここ2~3年くらい、メセニーをよく聴いていて、
個人のソロライブでインストを多めにしているのも、彼の影響が強いかな。
この曲も、もとはメセニーのインスト曲「Follow me」、ここにポーランド語の詞が乗っかったという。

手拍子が飛んできた。
もしかしたら高坂さんが煽ったのか。
気持ちよかったねー。





M-4.告白(竹内まりや:1990)
高坂夏海さんといえば、エモーショナルなステージと
パワーあるボーカルというイメージがあったので、
淡々と歌い上げる姿はどうなるんだろうなー、と思って楽しみにしてた曲です。

竹内まりやさんは、ある一定の地位を得た女性ボーカリストの中でも
最も低音が美しい一人だと思います。

最近はネット上でコード進行まで書いているサイトがあって、そこをカンニングしたものの、
複数のサイトを見ても、サイトの数だけ進行が違うので、そこから自分の形を作るプロセスが面白かった。

Aメロのコードが「Em EmM7 Em7 Em6」とあるものの、ギター用のサイトだったので、
鍵盤用の変化として「左手はEm固定で、右手はEm→D#aug→G/D→C#mb5」みたいに。
こう書くとすんごい難しいことやってるように見えるが、
実際は「両手Emからスタートして、右手のルート音だけ半音ずつ下ろしていく」だけのことで。

いやぁこの曲やってて楽しいわ。
歌詞の内容は深いけど。


M-5.Mistaken Identity(Delta Goodrem:2004)
こういう曲やってると至る所至る所雑になって、なんかもう大変す。
派手に乱れたところも多々あるんじゃなかろうか、すまんすまんすまんすまん(残響音含む)

高坂さんのボーカルの本領かな。
しかし(この曲に限らず)演奏に一杯一杯で回りを見渡すことはできなかった。
何しろ、6/7のUnion Zeal Fesでは、我々のオリジナル曲「未完成の輪舞曲」を演奏しながら
「高坂さんの踊りをちょっとでも見たい」と目を離した瞬間にトチるというネタをかましてしまった訳で、その反省から「多少無機質であっても演奏に徹する」ことを心がけた。

進行がこの上なく単純なので、これでもか!というくらいに
ゴリゴリ動きながら弾かないとマンネリしてしまう、なんてことを気にしながら。


M-6.Rondo Carrousel(結城アイラ:2012)
ヘリオに限らず、もう一つやってる「幻月堂」でもよくあることなのだが、
誘われるがまま無理攻め・暴走気味のテンポで弾いて、ボーカルから「丁度いい」と言われることが多々ある。

もともとスロー志向なので「今くらいのテンポが弾きやすくていいねー」と言うと全員から総スカンを食らうことがあります。マジであります。

というわけで最後までテンポに苦しんだ曲だったんですが、2人ユニットなのでそこは融通が利くというか、方針としては「ゆっくり入れて後は乗っかる」という方向で乗り切りました。

やっぱり加速していったと思いますが、リハの時は弾いてる方の限界付近まで加速していったので、実は本番が一番落ち着いて弾けたような気がします。

さて、曲もさることながら、
自分が今後作詞をするなら、こういうのを書きたいな、と思った。

余談だが、
指が動きやすいキーというのがあって、
この曲で使うEm(G)やFm(Ab)はその上位で、だから高速になっても対応出来ているのかな。
逆に苦手なのはGm(Bb)が筆頭。
昔からやってる中で、このキーの曲だけは全然やってきてなくて、感覚が染みついていない。

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<ヘリオ枠を通して>
*ちょっと頭が気になるので帽子着用にしたら、結構自分のこと見れるようになったので、以後も採用

*演奏に徹することを心がけたので、演奏中に客席をほぼ一切見ていない。余裕がないという反面、その余裕を全部演奏に使ったと考えれば、多分悪くない、と思いたい。

*2曲だけ(それも少し)ボーカルをやったけど、自分の声が一体どんな声なのか、やはりまだ把握仕切れてない

*好き放題(という程遊べてないが)にジャジーな遊びを入れるのは楽しい

*MCはちょっと滑ってたかなー

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<全体を通して>
*全6組の長丁場
終了22時半という盛りだくさん。

*でも、その全組が「違う芸」を持っていて飽きなかった。
ギター1本で4組連続で出てきたら、どこか被ってるところが出てきて退屈に思ってしまうことも正直あるのだが、今回はそんなこともなかった。

・ミラーボールと昭和の酒が似合いそうなムードロックピアノ・マサゴウロウさん

・超絶天然トークとキレイなフォークのギャップが素敵、うなじくん。(共演2回目)

・それと対照的な、直球の中に毒と蜜を塗りたくったような曲が印象的な、夏至一貴さん。

・滋賀県から参上。あんまり聞いたことのない甘くて丸いギターの音で、インストまで披露した、大橋篤善さん。

・優しくも軽くシニカルなボーカルと、そんな中でもメロディの重厚感を感じました、Lowさん。


・特にLowさんのギターの音、うちの幻月堂ギター・川村Catolさんの音に凄い近い。Catolさんがもっと積極的にガシガシ鳴らしたら、きっとあぁいう音になる。

・実はこのブッキングを組んだ、店長くらち氏が一番のファインプレーだったように思える。

・リハ中でしたが亮弦さん顔出し、「今日はこれないので」ということでしたが、そんな中・時間作って気に掛けて貰えるとか本当に有り難いことです。
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というわけで、
iwooのオーナー、店長、共演者、ご来場の皆様、有難うございました。
ヘリオの次回は9/21・アンコール渋谷、
私・こばひっはiwoo野方で幻月堂です。7/27の昼です。