パサートが日本でパッとしないわけ 前編 | Into the Sky —A compass for my life—

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パサバリ天国 Phase2。
クリエイティブに生きること。

ひょんな事からVWパサバリから僅か2年でオールトラックに乗り換え。
カーライフ中心ですが、日々のセレンディピティをどんどん語り尽くしましょう的ブログです。

今回は、寄り道無しに本題から。

日本における輸入車市場

2016年度の輸入車の販売台数が発表になってます。

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堂々の3位!

と、思ってはいけません。
2013年度を境に、下げ止まりません。

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※集計は年度単位です。

2015年にメルセデス、2016年にBMWに順位を明け渡しています。

そう、苦戦続きなんです。

てっきり、2015年のやらかしを境かと思ったのですが、実はその前年の2014年度からだったんですね。
感覚値としては、2016年度はピーク時の2013年度の40%減。2010年度の水準に逆戻りです。

一方、メルセデスは、未使用車市場に手を染めた事もありますが、2位のBMWにも17千台ほど引き離し、3位のVWよりも約2万台多い圧倒的な1位です。ドイツ本国では無い現象でしょう。
これは、本当に凄い事です。
VWの落ち込みを考えると、メルセデスがVW市場を食ったとも言えます。
日本でベンツのエンブレムを街中で良く見かける様になったのも頷けます。

さて、こうやってグラフ化して、いくつか面白い事があります。
日本メーカーが名を連ねています。
・日産/トヨタ/スズキ/三菱 (6、7、10、15位)。
これは、逆輸入なんでしょうけど、一体どの車名なんでしょうか?興味があります。

また、聞きなれないブランド名がありますね。
・11位のペジオット(Peugeot)
・14位のレナルト(Renault)
・・・陰ながらこう読んでしまってる人も世の中、意外に多いと思います。
輸入車に興味がなけりゃ、ルノーは聞いた事あっても、Renaultなんて車名は知りませんって事になりますよね。

ここで、お隣中国の市場ですが、 日経テクノロジーによると、2016年VW販売実績は330万台。
日本市場のなんと70倍!
VWにとって、まさに世界戦略に必須の市場になってます。

VW月間販売台数推移

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日本では、やっぱり3月が決算期で主戦場。
グラフからわかる様に突出してます。
3月6,700台。頑張りましたねー。
でも4月は前月の反動がモロ出るようで、開店休業月となります。
VWの平均販売台数は月4千台平均です。
3月の他は、夏商戦です。ただ、2016年8月はかなり落ち込んでいます。

パサート販売実績

さて、パサートはどうか。
JAIAでは、上位20位まで販売台数の推移をモデル別に公表してます。

パサートは・・・

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うーむ、16位。
パッとしないですねー
VWはGolfとpoloで食いつないでるのが良く分かります。
これしか売れてないんですから、パサート専用アクセサリーも単価が高い訳です。

他社モデルはどうか。
1位のミニって凄いですねー。絶大な人気なんですね。
このミニを足すとBMWは日本の輸入車市場ではメルセデスを抜き1位という事になります。
面白いのは総合1位であるメルセデスがモデル別だと、1位が無くCクラスの3位が最高だって事。
それだけ、モデル数が多いって事の表れでしょうか。
さらに凄いのはEシリーズの6位。堂々のベスト10入りです。いかに、日本のアッパー層がメルセデスを崇拝してるかが分かります。クラウン買わないですもんねー。

パサートオーナーとしては、1番残念なのが、ライバルの60に僅かですが負けちゃってる事。
60クロスカントリーは出た時期が比較的に新しいとは言え、V60はほぼ末期のモデル群。
僅差とは言え、volvoとVWの販売網の差を持っての負けですから、見た目以上に大きな差と言えます。

Dセグメントで比較しても、Cクラス、3シリーズ、A4、60と、どの競合車と比較してもペケ。パサートは本当に良い車なのにねぇ。
売れてないんですよ。

B8が販売されてからのパサートの四半期別販売推移がこれ。

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2016年度は、目を覆いたくなるような戦績。
特に去年の第2、第3四半期が1,000台を割って瀕死の状態です。
こんな中で、購入に踏み切った私は偉い!
だって、いい車だかんねー!

ただ、これだけ売れて無いと、本国は日本の事、無視します。だって売れてないんだもん。隣の国に70倍の市場があるんだもん。
こうなるとVGJの立場が無いのですから、日本のオーナーの声は届きません。届くのはいつもお隣の国のリクエストと言う事です。VGJの動きが悪いんじゃ無い。本国に無視されてるだけ。こんな構図が市場から読み取れます。

今回は、客観的に市場から見たVWとパサートの立ち位置をご紹介しました。

次回、全くの個人的にな切り口で、そのパッとしないわけをバサっといっちゃいます。
(ちょっと自虐的?)

つづく