市町村の特定検診など

日本中は検診であふれていました。
 
でも、春はコロナ騒ぎで検診は後回しに・・
その後再開されて皆さんの手元にも検診結果が来ている方もあるかと思います。
 
貧血は原因によってはヤバい
 
さて今日は貧血の話
僕から見ると貧血そのものはそんなに怖くない
それより
なぜ貧血になっているのか?
その原因が怖いのです。
 
貧血は立ちくらみのことではない
 
よくあることですが、
検査結果を見て「貧血ですね」と話すと
「私は貧血はありません」
とはっきり言われる方がいます。
 
よくよく聞くと、そういう方は貧血と立ちくらみを混同しているようです。
 
日本の小学生教育の間違いからか、立ちくらみや目眩を“貧血”と称して表現してきた文化がありますが、医学的には用語の使い方が間違っています。
立ちくらみは一過性の血圧低下や脳血流低下によるもので“貧血”ではありません。
 
貧血とは赤血球が減ることです。
 
血液の成分には白血球、赤血球、血小板がありますが、そのうち赤血球が正常より少ない場合を貧血と言います。
少しの低下では症状はありません。
減少量が多いと疲れやすさや息切れ、長く運動すると疲れるなどの症状が出てきます。
症状が出ないほどの少々の低下であっても、重大な疾患が隠れている可能性があるので注意が必要なのです。
 
貧血の原因によっては命が・・
 
初めて貧血と診断された時によくあることは、レバーをもっと食べようとか、鉄を多く取って貧血を治しましょうというアクション。
 
僕から見れば、そんなことは最後にやれば良いことでそれで解決するなら笑い話のようなものです。
 
なぜなら、
そんなことをしている間に、手遅れになる病気もあるからです
 
もし貧血を指摘されたら
 
たとえ程度が軽くても、まずは原因として命に関わる病気が隠れていないかどうかを探すことが一番重要です。
 
命に関わる病気とは?
そう、癌や悪性疾患です。
 
貧血の原因として一番危険なのは、癌や白血病などの悪性疾患です。
 
貧血を指摘された時に大切な検査
 
胃カメラ、便潜血検査か大腸カメラで消化管の出血がないかどうかのチェックは重要です。
 
さらに胸部から腹部CT、超音波検査などで肺や内臓の癌や腫瘍の有無を調べます。
 
リンパ腫ではリンパ節が多発性に腫大することが多いので、その検索にはエコーよりCTが向いているでしょう。
 
また、
白血病やリンパ腫を否定するための精密採血検査や、鉄やビタミンB12、葉酸その他の栄養不足を調べます。
 
他にも、薬の副作用や心臓弁膜症による溶血、そしてやはり赤血球が溶ける血液疾患なども否定する必要があります。
 
これらは、きちんとした医学知識がないと判断する事はできません。
また、検査する順序や内容、検査の緊急性も患者さん一人ひとり違います。
素人判断では間違えますので、必ず病院に相談して欲しいのです。
 
これらの検査でもし異常があれば、さらに精密な検査に進むわけです。
 
一般の人間ドックでは見つけられない疾患も含まれます。
 
診療をしていると、病院に出入りしている患者さんでも、なにもやらずに放置している方や、鉄のサプリだけ飲んでいる方に時々出会います。
 
私はゾッとします
 
貧血があったら最低でも胃癌、大腸癌、子宮癌、肺癌などを否定してください。
特に男性はきちんと食べていれば普通は貧血にはなりません。
どこかに出血していることをまず調べましょう。
 
女性によくあるパターンは
「昔からいつも貧血があるから・・」
と勝手に安心している場合です。
 
昔の貧血と今の貧血が同じ理由とは限りませんのでご注意ください。
 
バリウム検査より胃カメラを受けましょう
 
早期胃がんは胃カメラをしないと見落とします。
市の検診でバリウムの検査をしていますね。あれで見つかるのは進行した胃がんです。
 
手術をしなくても治せる早期に見つけたければ、胃カメラをしなければ見つかりません。
 
胃がんは早く見つければ治りますが、発見が遅れると致命的です。
 
また、胃カメラを嫌がっている方に時々出会いますが、特に貧血があったら必ず受けることをお勧めします。
 
便潜血が陰性でも安心はできません
 
便潜血は大腸癌を見つける重要な検査です。
貧血があったら必ず受けましょう。
 
しかし便潜血を誤解している方がいますので、注意しておきますが・・
 
便潜血が陰性でも進行した大腸癌が見つかった方はいます。
私の患者さんでも何人もいますし、がんとは言わずポリープがあった方はたくさんいます。
ちなみに私も便潜血陰性でしたが、ポリープが見つかりました。
 
そして、便潜血検査が陽性に出ても、もう一回やって陰性になれば良いと思っている方がいますが、これは間違い。
便潜血は一回でもプラスになれば精密検査の対象ですからご注意ください。
 
そのほかの貧血の怖い原因
 
白血病や悪性リンパ腫も貧血で見つかることがあります。こちらもしかるべき採血検査やリンパ節腫大を探す画像検査をしないと見落とします。
 
悪性疾患ではなくても、消化管出血や子宮筋腫、そして慢性腎臓病などでも貧血になります。
 
このように、貧血の原因には重大な病気が隠れていることがある事を知っていて欲しい。
そして、それは貧血の程度には関係無いということも・・
 
今まで言われたことのない方がほんの少しでも貧血が発見されたなら、必ず以上の病気を否定しましょう。
 
繰り返し言いますが、
悪性疾患をまず否定することが重要です。
 
最終結果として鉄やビタミンの栄養不足だけなら補うだけで治るので問題ないのです。
 
一方で、貧血で病院を受診しても鉄剤だけ出して検査もしない医者は結構います。
コレでは病気を見落とす可能性があります。
 
病気があって困るにはご自身です。
 
もし、なにも追加検査を行わずに薬だけ出すような医者なら、病気見落としや発見が遅れる危険がありますからほかの病院に相談しましょう。
 
もう理由は解りますよね!
 
検診の貧血をサプリメントだけで様子を見てはいけません
 
このように、たとえ少しでも貧血があったら、病気が隠れている可能性があります。
症状がなくてもしっかり調べて、原因疾患の早期治療につなげてほしいです。
 
検査した結果として
 
鉄やビタミンB12、そして葉酸などの欠乏だけが原因であるとわかった場合に、初めて薬やサプリだけで経過を見れるのです。
 
検査もせずに👇のようなサプリだけで様子を見ては危険です。
 
栄養素の欠乏がわかれば、全て保険適応で薬が出ます。
検査もせずに下の挙げたような高価なサプリだけで様子を見るのは非常にリスクがあります。
薬やサプリメントは正しく有効に使いましょう!