《マネジメントに活かす禅語》 No.12

 

【啐啄同時】

 

禅メソッドマスターの幸覚(てるさん)です。

 

今日ご紹介する禅語はこちらです。

「そったくどうじ」と読みます。

 

 

 

重要な仕事も任されるようになって
やりがいもあるが、心に余裕がない
どのようにしたら良いか・・・

 

 

相談者 32歳 会社員(主任) 女性

 

 

Q: 

就職して10年経ちました。

結婚もし、3年前には、
主人が海外赴任になったので、
それに同行して一時休職しました。

 

 

その間、違う国の文化に触れ、
日本ではできない体験をし、
刺激がたくさんありました。

 

 

昨年日本に戻ってきて
今の職場に復帰しました。

 

ようやく仕事の勘も取り戻し、
重要な仕事も任されるようになり、
やりがいも感じています。

 

 

ただ仕事の量が多く、
残業をしないと処理しきれず、
自分の時間がほとんどありません。

 

 

在宅勤務となって
通勤時間が浮いているはずですが、

ひどいときには、
朝8時から夜22時まで
パソコンに向かっていることもあります。

 

 

日々仕事に追われて
あっという間に過ぎていきます。

 

ゆっくりと将来を考える
時間もありません。

 

そろそろ子どももほしいし、
このまま仕事に没頭していてよいものか、
悩んでいます。

 

 

もう少し心に余裕をもって
日々を過ごしたいと思います。

何かヒントとなる
アドバイスをもらえないでしょうか?

 

 

 

 

「なんとかなる、大丈夫!」

 

 

禅メソッドマスターの
幸知 輝(僧名:幸覚(こうがく))です。

 

就職して10年。

 

いろいろな仕事の内容もわかり、
会社の中での人のつながりもでき、
仕事がおもしろくなる頃でもあり、
その裏にある悪い面も見えてくる頃ですね。

 

 

でも仕事にやりがいを感じているのは
何よりだと思います。

 

30代前半は
社会人になって初めて迎える
人生の転換期と言われています。

 

 

 

私もちょうど32歳のとき、
大きな転換期を迎えました。

 

転職、離婚、転居と
いろんなことが一度にやってきました。

 

 

あなたも
その転換期を迎えているのかもしれません。

 

この時期には
多くの不安や葛藤が生まれます。

 

20代のことは
自由気ままにやりたいことができたのに、
 

30代になると
いろんな制約が出てきます。

 

 

そのため、
こちらを立てれば
あちらが立たず、ということが
いろいろ出てくるのです。

 

 

ちょうどあなたが
出産のことが気になっているように。

 

 

仕事を優先するべきか、
出産を優先するべきか。

 

私は、できるだけ早く
子供が欲しいと思っていました。

 

 

私が産まれたとき、
父は33歳、母は29歳

友達の親と比べると
年寄りに思えました。

 

 

なので、自分の子供には
そういう思いはさせまいと
勝手に思ったりしていました。

 

 

でもね、蓋を開けたら、
初婚のときはできず。

 

再婚のときも
最初の二人は流産で、
ようやく無事産まれてきてくれたときは
もう37歳になっていました。

 

父より遅い!(笑)

 

 

あ、話がそれましたね。

 

で、何が言いたいかというと、
「時が来れば叶う」

 

 

逆に言えば、
「時が来ないと叶わない」
ということです。

 

 

葛藤というのは、

 

例えば、
 

「子供がほしいけど子供ができない」というように
願いと現実が異なる状態をいいます。

 

 

でも、そこには、
子供がほしい自分と
子供がほしくない(子供ができると困る)
自分がいるわけです。

 

 

この二人の自分が
綱引きをしているわけです。

 

 

今のあなたは、おそらく
子供ほしくない自分の方が
優勢の時期なのでしょう。

 

 

逆に子供ほしい自分が
優勢の時期っであっても
願いが叶わないのです。

 

 

では、
いつできるのかというと、、、

 

それは、
この二人の自分が
綱引きをやめたときです。

 

 

子供ほしい自分も
子供ほしくない自分も
どちらもいなくなり、
どっちでもいいや、となったときです。

 

 

欲を手放したら、
願いが叶ったという話をよく聞きますが、
そういうメカニズムなのです。

 

 

今日は、そんなあなたのために、

「啐啄同時」
 (そったくどうじ)

という禅語をご紹介します。

 

 

「啐」とは、ひな鳥が卵の中から、
卵の殻をつついて出す音をいいます。

 

「啄」とは、親鳥が卵の外から、
卵の殻をつついて出す音をいいます。

 

 

この「啐」と「啄」が
ぴったり合ったときにひな鳥が産まれます。

 

 

弟子が必要としているときに、
絶妙のタイミングで師匠がサポートし、
それをきっかけに手に入れる。

 

このことを
啐啄同時といいます。

 

 

神様、お釈迦様は、
そのタイミングを見計らっています。

 

だから、大丈夫!

なるようになります!

 

 

今は心が動くことに集中し、
その時が来るのを待ちながら、
自分自身と対話していきましょう!

 

 

こんな問いを、
自分自身に投げかけてみて下さい。

 

 

①願いが叶うとどうなる?
 

 

②願いが叶わないと良いことは?
 

 

③願いが叶うと困ることは?
 

 

④願いが叶わないとどうなる?

 

 

 

うまく対話できないなというときは、
メッセージを下さい。

 

一緒に探索していきましょう!

それでは、また。

 

 

禅メソッドマスター
幸知 輝(僧名:幸覚)

 

 

もしご興味があれば、
「オンライン坐禅堂」で一緒に坐りませんか?
https://kokucheese.com/event/index/591431/