漫画、神の雫をご存知でしょうか。
私自身は読んだことがないのですが、
作中出てくる日本人のワインの造り手、ルー・デュモンの仲田晃司さん。
昨日は、その仲田さんと和食のコラボイベントが「鮨いの」さんでありました。
私が一口飲んで、なんだこれ?と思ったのが左から2番目。
白ワイン「ブルゴーニュ・ブラン・キュヴェ・ファミーユ」
よく言えば飲みやすい。
悪く言えば、あっさりすぎないか?
まるで、ぶどうジュースのようだ。
その後、仲田さんの話を伺い納得しました。
以下、仲田さんの話の要約。
フランスでワインを作ることは樽の手配など環境面で言えば、
日本よりも簡単に行えます。
ただ、外国人である私たちが畑を購入することは非常に難しい。
まして、購入できたとしても販売となるとさらに難しい。
私が、このファミーユというワインに納得したのはこの次。
売れず、大変悩んでいました。試行錯誤するもうまくいかず、
売れるにはどうしたらいいか。フランスで同じワインの造り手に相談しました。
相談した造り手の答えはシンプル。
「自分が美味いと思うものを造れ。」
「それならば、笑顔で自信をもって人にすすめられる。」
それまでは売れるワインを、と考えていました。
それ以来、自分が造りたいものは何かと考え、出た答えが、
昼間仕事をし、肉体労働で疲れた体。家に帰ってほっと一息つけるワイン。
だったそうです。
その想いを聞いて、この一本に感激しました。
なるほど、その場面でのこの一本。私も飲みたい。
なるほど、売れるはずです。
一般に、隣の畑は青く見えるもの。
けれど、仲田さんは隣の畑ではなく、自らの畑に集中したのでしょう。
私も自分のなすべきことに全力を注ごうと思いました。
ちなみに、エチケットの絵は娘さんが描かれた奥様だそうです。
正に「キュヴェ・ファミーユ」=「家族のキュヴェ」ですね。
割と、お手頃なワインです。
もし、ご縁あって出会えたならば是非一度、お試しあれ。