続ける技術パート1はこちらからどうぞ
あきら先生:続ける技術の解説の第二弾です。
ラッコちゃん:今回は何についてなの?
あきら先生:今に集中しないから勉強できないって話。
ラッコちゃん:今に集中なんて、禅僧とかみたいだね。
あきら先生:また、宗教っぽいかい?
ラッコちゃん:うーーん ちょっとね。
あきら先生:心のことを扱うと、どうしても宗教っぽく聞こえるのかもね。
でも、何事でも原因は心にあるんだけどね。
ラッコちゃん:そうかな…
あきら先生:おやおや。まだ半分以上疑っているね。
まあ、鵜呑みにするよりいいと思うよ。
ラッコちゃん:え? そうなの?
あきら先生:そりゃあ、心から納得しなかったら変わろうって決意しないだろう?
ラッコちゃん:まあ、そうだね。先生の話を聞いた振りはするかもしれないけど…
あきら先生:ラッコちゃんは素直だね。
続ける技術の話は今回に限らず、自分で判断した方がいい。
私は皆の役に立てればって思う話をするだけで、それを採用するかどうかは自分で決めることだからね。
では、早速本題に移るよ。
ラッコちゃん:はーい。
あきら先生:ところでラッコちゃんは今、英語の勉強は何をやっているんだい?
ラッコちゃん:本当はTOEICで900点とか英検1級とか目指したいんだけど、まだ実力がないからって、ゆみこ先生に言われて、森沢洋介先生の『瞬間英作文』と伊藤和夫先生の『ビジュアル英文解釈』に取り組んでいるよ。
あきら先生:そうか。
二つにちゃんと集中できているかい?
ラッコちゃん:集中? どうだろう… そもそも、やれない日があるから続ける技術の話を聞いているわけだし…
あきら先生:ちょっと尋ね方が大雑把だったかな。
ええと、『瞬間英作文』と『ビジュアル英文解釈』以外の本を勉強したくならないかい?
ラッコちゃん:そりゃあ、なりますよ。だって目標はTOEIC900点と英検1級なんだから…
あきら先生:つまりTOEICの勉強本や英検1級の勉強本に手を出したくなるってことかい?
ラッコちゃん:そうです。でも、英検は1級じゃなくて2級ですけど…
あきら先生:それで、実際のところ手を出しているの?
ラッコちゃん:ここだけの話ですよ… ゆみこ先生の耳に入るとウルサイですからね。
ちょっと、読んで問題解いたりしています。
本当に内緒ですよ。
あきら先生:分かった。内緒にしておくよ。
それで、解けるのかい?
ラッコちゃん:まあ、解けたり解けなかったり。
そうすると、もっと焦ってくる。
単語力が足りないからかな…とか、文法もやるべきかな…とか。
あきら先生:それで単語にも手を出すの?
ラッコちゃん:まじ内緒にしてくださいよ。
ちょっと…やる時あります…。
あきら先生:ということは、文法もだね?
ラッコちゃん:ええ。まあ、その、そんな感じです(汗)
あきら先生:それで、実力はつくのかい?
ラッコちゃん:うっ!
あきら先生:あっ 責めてないからね…。
ラッコちゃん:分かってますよ。
前回、自分を責めないって話を聞いたばかりだから、ボクも自分を責めません。
正直、手を出すっていっても、ちょこっとやるだけだから実力なんてついていませんよ。
あきら先生:まあ、勉強は一冊の本を最初から最後までやる方が実力つくからね…
でも、そのことについて話したいわけじゃないんだ。
それよりもラッコちゃんが気づいているように、他の本をやりたくなる心にフォーカスしてみたいんだ。
ラッコちゃん:ああ。もしかして、ボクだけですか? あちこち気になるのは?
あきら先生:いや、そんなことないよ。
最初の禅の話じゃないけど、もし、ほとんどの人が今やっていることに集中できるなら、禅は流行らなかっただろう。
ラッコちゃん:仲間がいっぱいってことですね。
なんだかホッとした。
あきら先生:でも、仲間がいることに安住したらラッコちゃんの目標は達成されないんだよね…
ラッコちゃん:はー そうですよね。
でも、『瞬間英作文』って、ぶっちゃけ中学英語じゃないですか。
それやっててTOEIC900点とか遠いな…って、頭をよぎるんですよね。
あきら先生:すると、『瞬間英作文』の次に勉強する本なんかも浮かんじゃうのかな?
ラッコちゃん:そうですよ。TOEICって言っても、単語と文法だけじゃなくて、読解もあるしリスニングもあるでしょう?
頭の中でどの参考書やるのかとか、その参考書をどれくらいで終わらせるべきかとか考えてばっかりですよ。
あきら先生:ふふふ。それが今にない状態だってことは分かるかい?
ラッコちゃん:先の勉強計画だから未来だってことですか?
あきら先生:そう。
ラッコちゃん:でも、先に計画立てておけば、『瞬間英作文』と『ビジュアル英文解釈』が終わったら、すぐに次に行けるじゃないですか。
あきら先生:まあ、もし仮に、ラッコちゃんの言う通りだとしよう。
でも、話を聞いている感じだと、TOEIC900点までの勉強で使いたい参考書等は決まっているみたいじゃない?
ラッコちゃん:まあ、一通りは考えています。
あきら先生:それなら、忘れないように紙にでも書き出しておけば、後は『瞬間英作文』と『ビジュアル英文解釈』が終わるまでは、そのことについて考える必要はないよね?
ラッコちゃん:そう言われれば、そうだけど…
あきら先生:でも、考えてしまう… そうだろう?
ラッコちゃん:そうですね… なんでだろう?
あきら先生:そして、考えている時は、当たり前だけど、勉強に集中できていない…
ラッコちゃん:そうなんですよ。 これまた、勉強している最中に考えたくなるんだよな…
あきら先生:そこまで分かっていれば話は早いね。
未来のことを考えている時は、勉強に集中できない。集中していないんだから、思ったように実力がつかない。そして、実力がつかないから勉強が楽しくなくなる。
楽しくないものを集中して出来ますか?
ラッコちゃん:OH! NO!
あきら先生:す、すごいリアクションだね…
ラッコちゃん:そりゃあそうでしょう。どんだけ自分で自分の首絞めてるんだろう!
あきら先生:嘆かない、嘆かない。
あと、今日はこれだけノルマだからって考えるのも未来に飛んでいることだね。
ラッコちゃん;もちろん、それもやってます。
あきら先生:そして、あの時やっておけば…とかは過去に飛んでるってこと。
ラッコちゃん:それ以上言わないで~ それも、やってるよ~
あきら先生:いや、責めてないってば。落ち着いて…
ラッコちゃん:ううう。どうすればいいんだ~
あきら先生:大丈夫だよ。ラッコちゃんは過去に飛んだり、未来に飛んだりするのに気づいているじゃない。
ラッコちゃん:気づいていない時もあるよ。後で気が付く方が多いくらい。
あきら先生:最初は後でもいいよ。
気が付いたら、今に集中しなおせばいいだけだから。
ラッコちゃん:そんなんでいいの?
あきら先生:そうだよ。集中できなかった過去を悔やむってことは、また過去に飛ぶだけでなく、自分を責める元にもなりやすいだろう?
それよりも気づいたら今に戻るだけで十分だし、それが最高なんだ。
ラッコちゃん:でも、ボクは目標と今の実力が凄く乖離しているから、考えちゃってもしょうがないのかな…
あきら先生:山登りと同じだよ。どんなに高い山でも、登頂に向かっていることを知っている必要はあるけど、今の一歩に集中して登るだろう?
ラッコちゃん:ハイキング程度ならいいけど、足場が悪い山なら転落しかねないもんね。。
あきら先生:そうそう。
ラッコちゃん:ボクにもできるかな… 勉強以外の事でも過去や未来について考えてばっかりなのに…
あきら先生:それに気が付いているだけ素晴らしいよ。
本当は、今に集中できないには、不安とか恐れが原因になっているから、そこに向かって行かないと本当の今には集中できないんだけどね。
ラッコちゃん:じゃあ、やっぱりボクには無理なんだ…
あきら先生:そう短絡的に考えないでおくれ…
自分の中の怖れに向かう前に、自分が今に集中しようとしてもできないことを知る必要があるんだよ。
ラッコちゃん:知る?
あきら先生:身を持ってね。人は恐れがあると今に集中できないという知識ではなくて、自分自身の実感として知っていないと、それ以上は取り組めないんだ。
だから、いつかラッコちゃんにも、そこに取り組んで欲しいけど、今はここまで。
それに、思考が過去や未来に飛んでいることに気づいて今に集中しようとするだけでも、以前より遥かに集中できるようになるよ。
ラッコちゃん:そうなんだ。
あきら先生:そして結果を考える、つまり結果を恐れているってことだけど、そうすると勉強へ一歩踏み出すのが怖いだろう? それも今に集中することで薄らぐからね。
ラッコちゃん:結果ってTOEICテストとか英検のテストの結果ってこと?
じゃあ、受験しようとするから怖いの?
あきら先生:いや、受験の恐怖だけじゃないんだ。
長文になったので次回に続きます。