拮抗したゲームは116分にスペインMF6イニエスタが決勝点を挙げる!
オランダも勝つチャンスはあった。FW11ロッペンの2度の決定機。タラレバではないが・・・。
スペインはパスサッカーで優勝したと言われるが、パスだけではない。個々のドリブルで打開できる力を持っている。
攻撃的なサッカーと言われる中で守備も安定していた。DF5プジョールは、風貌はいかつく見えるが、素晴らしい人間性だと言われている。彼の統率力は、世界チャンピオンの大きな原動力だった。
また、GK1カシージャスの決定的なピンチを防ぐセーブも見逃せない。
W杯予選から負け無しのオランダは延長に入ってからナーバスになっていた。一方、スペインはグループリーグの初戦でスイスに敗れたことで大会を通して成長していった。
スペインのパスワークは、ゴルフのグリーン上でホールインする精度と似ている。足元のパスはぶれがない。このパスワークを成立されているのは、お互いの距離感が良いからだ。
一人一人のプレイする正確なジャッジスピードとテクニックがコラボしている芸術品だ・・・。
デルボスケ監督の選手起用は、見事だった。不調のFW9トーレスを外し、FW18ペドロを起用。準決勝ではこのFW18ペドロがドイツの守備網を混乱させた。決勝でのFW22ヘススナバスの起用も延長に入ってからのスペインのペースを維持させた・・・。
監督の采配は勉強するところである。
スペインが優勝したことで日本のサッカー界も「スペインのように・・・」とかぶれた状態になるのかもしれないが、スペインであろうとオランダ、ドイツ、ウルグアイ・・・どの国のサッカーでも共通していることは常に「サッカーの本質」があるからだ。
攻撃の優先順位、攻められたら攻め返す、ボールを失ったら奪い返す、攻守の切換え、常にゴールを目指す!チームワーク・・・。
今大会で「チームワーク」と言う言葉を良く耳にするが、チームワークが無いところには組織は成り立たない・・・。
チームを一つにする・・・会社の経営者や監督という職業であればそれが仕事である・・・。
チームワークだけでも勝てないのがサッカー。しかしどんなにレベルの高いプレイや素晴らしいストライカーがいたとしても組織として機能しなければ何の役にも立たないのがサッカー。
一ヶ月間のワールドカップもスペインの優勝で幕を閉じた。
日本の活躍も素晴らしかったが世界はかなり進んでいる印象だ。大会全体の総括は、コラムで書きたいと思う・・・。