先日、息子の通う高校で学園祭がありました


息子はダンス部門に一人で出ました





一緒に出てくれる友達を探したのですが、


「お前とはレベルが違うから一緒は嫌だ」と言われ、一人になったそうです





彼が尊敬するダンサー「ひとりでできるもん」さん をもじって「ひとりしかいないもん」という名前で、一人で出演しました





演出、音楽構成、彼が考えました。


最初のところだけ、ひとりでできるもんさんのをお借りしたそうです


もちろん、御本人の許可をいただいた上で。





彼が出てきた途端、会場の空気が変わりました。


ものすごい存在感!!





仮面をつけているので、異様さも加わって、会場が一瞬にして彼に引き込まれたのがわかりました





彼が踊ると「うぉ~」とも「うわ~」とも付かない歓声が上がります。


たまに「きしょ~」という声も(笑)





一気に場を引きつけるその存在感には脱帽しました。







帰ってからポツリと一言。


「お前は特別や、俺らとは違うもんなって、また、友達に言われたわ。陰でどれほどの努力をしているか友達にはわからんのやなぁ」って。








彼の努力は私が知っています


若い頃ダンスをかじったことがある私には分かるのです


彼にはダンスのセンスも素質も無かったってことが。


かわいそうなぐらい…





最初、息子がダンスに興味を持ち始めたとき、あまりの不器用さに絶句したほど。可愛そうに・・・とも思ったほど。





その彼が、見事に努力でいろんなことを乗り越えてきたのです







人前に立つことを拷問ぐらいに考えていた彼が、ダンスやりたさにEXPGに飛び込み、自分の桁違いの下手さにショックを受けながらも、自分と戦いながら努力を続けたこと。





あれほど嫌いだった人前に立つことも、ダンスやりたさに楽しみに変えたことや、どれだけ眠くても辛くても、ダンスのために、宿題やテスト勉強をないがしろにしなかったこと。


朝方までかかって宿題を終えたこともしょっちゅうでした。







不器用で素質の無かった彼はステップ1つをマスターするのに人の何十倍も時間と力を注いできたことを私は知っています。








誰の子はてなマークって思うほどの努力(私にはマネできんあせる)を続けてきました。


って書くとガマン強いとか忍耐強いですねといわれそうですが、本人は忍耐や根性なんて思ってないんですよね。


楽しいからやる。やりたいからやる。ただそれだけ。




6月末でお世話になったダンス教室EXPGをやめて、今月から新たなところに通い出しますが、ここで彼が学んだことは今後彼を支える大きな土台となるでしょう。





EXPGの校長先生にはしっかりと感謝を伝えてきたと言ってました







少し前になりますが、彼の言った言葉にとても感銘を受けました


「お母さん、最初の一歩は怖くてたまらんかったけど、あの時、勇気を持って踏み出したから、今があるんやなぁってあらためて思うよ。いつも支えてくれてありがとう」







私が18年間の専業主婦生活に区切りを打って、勇気を持ってこの仕事に踏み出したのは、子どもたちに「いくつになっても夢は叶えられる」って事を、親としての生き様を通して感じてほしかったから。





私は彼の言葉を聞いたとき、しっかりと息子がうけとめ、自分のものにしてくれているのを感じました