アイディア開発の原則は「3回3ラウンド」だ。
「3回」は、「書き出す」「整理する」「チョイスする」の3つの作業を意味する。
それを「3ラウンド」、つまり3度くり返す。
あいまいな思考は、書くことで具体化する。
アイディアを整理した紙は、手にもって眺めるのではなく「壁に貼る」。
そうやって物理的に距離を空け、視点を変えてはじめて、自分の思い入れから脱却することができる。
オリジナリティというのは奇抜な個性のことではなく、誰もが思いつきそうなことを、誰よりも深く考えたときに付加されるものだと私は思っている。
そこでは正論は役に立たない。
離婚調停の席で、「愛があれば」などといっても意味がないのだから。
いいかえれば、「わかる」とは、物事やものの特性などを、新しい切り口で「分ける」ことである。
そしてこの分け方の視点が、そのままアイディアとなる。
しかし、「How」の部分を追求することで、受け手に大きなインパクトを与えることに成功している。
こういうアイディアの方向性もある。
だから、アイディア会議には、まずでぃれくション(=方向を指し示す)のキーワードが求められる。
すなわち「アイディアのためのアイディア」である。
すぐれた情報を集めやすいのは、何といっても仕事の場だ。
だから、いいアイディアを出せる人材になろうと思うなら、とにかくたくさん仕事をしたほうがいい。
アイディアの良し悪しを判断するとき、3つの視点から眺めてみるとわかりやすいとはすでに述べた。
自分で好きか、嫌いかという「個人」の視点、クライアントにっていいか悪いかという「相手」の視点、業界の評価や社会的影響という「全体」の視点の3つだ。
アイディアには、ふだん自分自身がなにを考え、どういうものの見方をしているのかが、現れ出てしまう。
いわばその人自信をさらけ出すわけだから、裸を見られるようなもので、平然としていられるはずがない。
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著者 : 小沢 正光
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