ここ数日、本と研修資料の山に埋もれています。
過去の資料を整理していて、ふと思ったのですが、
どの資料も最後はなくなるのが最終形ではないでしょうか。

文書を例にとりましょう。
目的があって作られた文書は、以下のように変化していきます。

新しい文書→改訂文書→旧版保管文書→廃棄

状況の変化によって改版され、念のために保管され(法律上必要な場合もあります)、最後は廃棄されるのです。
この文書が一番役立ったときはいつでしょうか?

私はこの文書がなくなったときなのではないかと思ったのです。
自分の中に定着し、文書がなくてもできるようになり、次の新しい文書を作り始めたとき。
次の仕事をするので、前の仕事を人に引き継いで文書をすべて渡したとき。

文書は最後にはなくなることを念頭に置いて、自分のため、人のため、一番役立つ形にしておくこと。最終形をイメージするのが大事だと思いました。


実は、仕事も

新しい仕事→やったことのある仕事→慣れた仕事→引き継ぐ

のように変化しますね。

あるときから、すべての仕事は必ず引き継げるように書類を準備しておく癖がつきました。最終形は仕事を次の人に渡しているイメージです。だから、この仕事はどういう背景で発生したのか、どういう課題があってそれをどうクリアしたか、今の時点でベストと思っている私なりのやり方は何か、改善したいと思っている点、今後の課題だと思う点は何か、などをまとめていました。

引き継ぎの資料を見ると、その人が何を考えてどう行動したのか、私に何を伝えようとしてくれているのかよくわかります。
どの程度仕事に習熟したかを調べるには、「引き継ぎ用資料をつくってください」と頼むといいかもしれません。