野村誠さんのワークショップ
に参加したので、そのときの驚きと気づきをまとめました。
野村誠さんは作曲家なので、音楽をテーマにしたワークショップです。
とことん即興で行われました。
1.とことん即興
「作曲家ってどんな職業かわかる?」
のもと、鍵盤ハーモニカ(*)を引いて、こんなことしてるんだよ、を紹介しました。
*)ヤマハだとピアニカ、スズキだとメロディオンというそうです。今回はメロディオン。初めて知りました。
子どもが反応して口にした言葉が次々に歌になっていきました。
「うるしゃ~~い」
「どこまでつづくんだぁ~~」
★子どもは2分で飽きる
大人のワークショップのときは、8分おきに違う動作をするように意識して組んでいますが(cf.クリエイティブ・トレーニング・テクニック)、子ども(2~11歳くらい)は短いこと短いこと。見ていたら、2分くらいで飽きてきました。けれども、子どもは繰り返しに喜ぶ面もあるので、飽きてきたからすぐ次のことを始めたらいいとも言えません。
★即興の場面転換
即興演劇と似ていますが、即興演奏でも、ぎりぎりの間を恐れずにとっていることが印象的でした。子どもたちが飽きてきているんだけど、子どもから次の発言が出るまで辛抱強く待っているのです。「長いよ~~」となりますね。そうしたら、「じゃあ、どうしたらいいと思う?」と問いかけることができます。このあたり、とても巧みだと思いました。
2.アイデアが出た!
野村さんの投げかけに対して、子どもから思いもかけない言葉が飛び出します。
「歌が長いの?音楽が長いの?」「そう音楽が長いの?じゃあ歌をもっと長くしよっか?」
「ヤダーーー」
「どんな歌がいいの?」
「知ってる歌がいい」
「どんな歌知ってるの?」
「さいた、さいた、チューリップの花が、みたいな」「えーその歌、飽きた」
「じゃあ、どんなのがいいの?」
「大人がイヤホンで聞いてるみたいなのがいい」
★大人がイヤホンで聞いている歌
ってどんなでしょうね。イヤホンで音楽を聞く大人のことが子どもは気になっている、というのが新鮮でした。
そして、大人が携帯プレーヤー片手に子どもに音楽を聞かせてまわります。
思ったほど、楽しい曲ではなかったのかな?それほど反応はよくなかったようです。
3.楽器演奏
飽きてきたので、子どもからまた提案が!
「楽器持ってきたんだから演奏したい」
ようやくここで演奏会となりました。
★自分のも隣のも両方を弾く
私はそこまで観察できなかったのですが、事後のリフレクションで教わったことです。
最初は自分の楽器を弾いています。だんだん、隣の子の楽器も弾くようになって、隣の子とお互いに2つ、3つの楽器を弾くようになったそうです。
それを見て、野村さんが真似すると、子どもも真似をします。
真似をする感度がとても高い、それを見習いたいと思いました。
4.なぜかドッジボール大会
大人の即興手作り楽器発表、セッション演奏の後、また、何やろう?タイムになりました。
ある子がドッジボールやりたいといったので、ドッジボールをやることに。
★音楽を背景とした緩いつながり
ドッジボールをやっているグループ、楽器に興味があるからまだまだ弾いているグループ、ドッジボールはやらないんだけど動き回りたいから円になって追いかけあうグループなど、緩いつながりが3つできていたのが印象的でした。
★モノとの対話ってこれかな?
私は、隅っこに行って、丸いプラスチックの球を鉄琴の上に落として遊んでいました。すごくいい音がしていました。太鼓の上にも落としたら、ばちでたたいたのとは違ういい音がしました。
そんなとき、ある子どもが近づいてきてくれたので、丸い球を鉄琴の上に落としました。ぱぁっと何かが開けたような表情をして、その子は球をつかんで、自分で落としたり、たたいたりし始めました。球から音が出るって思ったのかな、どうなのかな?、ともっと観察していたかったけれど、時間が来てそこで終わりました。
子どもが毎日する遊びの中の発見って、こうやって起きるのかもしれない、と思えたとても素敵な瞬間でした。
5.おまけ 300円ですごく音がいいパーカッションができる
と教わりました。コカコーラの1.5リットルペットボトルの中身を飲んで、空洞にすればよいのです。さっそく、試してみよう、とコーラを買ってきたのですが、全部飲むのは大変ですね。だんだんお腹がいっぱいになってきました。コーラの好きな人に誰か飲んでもらいたいです。