ケイタが既婚者だと知ったその日、
呆然として帰宅したわたしに
一通のメールがありました。
今日はほんまにごめんな。
隠しておくつもりはなかったんやけど、
言うタイミング逃しててん。
でも、あさみのことは
大切やって思っているし、
また今度一緒に飲みにでも行こうな。
彼氏とのことまた聞かせて。
なんだかとても悲しくなって、
その日はそのまますぐに寝た。
悪くないHさんを恨みながら…。
何よりも
話すスキを与えなかった
自分自身を恨みながら…。
なんてバカなんだろう。
仕事終わった!
今から帰るね!
アツシからのメールが
寝入った頃に携帯に届いたけれど
その日はもう何も見たくなかった。
知りたくなかった。
知らなければよかった…。
でも、
過ぎた時間はもう元に戻らない。
それよりも、
真実は変えることができないんだよね。