CN総合コンサルティング主催の特別講演会が5月13日(月)開かれました。第5回目となる今回は城南信用金庫名誉顧問の吉原 毅(よしわら つよし)さんを講師としてお招きしました。

 

 

 

2010年に城南信用金庫の理事長に就任、東日本大震災・福島第一原発事故を受けて金融機関としては異例の脱原発を提唱、代替エネルギー利用開発や被災地支援活動などを継続してこられました。また信用金庫の経営においては協同組合組織という原点に立ち帰る改革を打ち出し全役員の60歳定年など様々な改革を実施された異色の金融機関トップとして知られています。

 

 

今回は「お金からみえるもう一つの世界  信用金庫と日本の未来」をテーマにお話しいただきました。

以下講演の要約です。

1、お金は麻薬?お金の持つ魔力について。お金とは何か。本質はエゴイズム。使い方次第でコミュニティ、良識、倫理、連帯を破壊も。人類の歴史はお金との闘いの歴史。

2,明治維新は国際金融資本による日本支配

3,第2次世界大戦後のグローバリゼーションは米国の国家戦略とそれに対抗する中国・ロシアの挑戦(覇権主義国家)

4,1980年代からの金融自由化で米国による日本の植民地化が進む

5,原子力ムラの正体は国際金融資本

6,福島第一原発事故と城南信用金庫の取り組み

 *2011/4/1 企業方針として原発ゼロを提唱。「原発にたよらない安心できる社会へ」代替エネルギー利用開発に取り組む。

 *三井住友銀行元頭取西川義文氏 からエール、小泉純一郎元首相、加藤寛慶大名誉教授らは原発ゼロに賛同

 *原子力ムラ、経産省、大企業、マスコミ、学会VS一部新聞社、週刊誌の構図

7,信用金庫のルーツはイギリス、ドイツ、日本にもあった。

*協同組合は人々を幸せにして世界を救うための企業組織である

*農協、生協、信組、労協は皆仲間である。人の為、地域の為に貢献することが理念。

*「人が何のために生きるのか、を問うのは徒労である。人は人の為に働き、支えあい、人のために死ぬ。それ以上でも、それ以下でもない」

ペシャワール会 医師・中村哲氏の言葉

以上が講演の主な内容ですが、

吉原さんの熱のこもった講演は予定時間を超え、質疑応答も活発で充実した内容となりました。

最後に参考までに吉原毅さんの著書を紹介します。

*「信用金庫の力  人をつなぐ、地域を守る」(岩波書店)

*「城南信用金庫の「脱原発」宣言」(クレヨンハウス)

*「原発ゼロで日本経済は再生する」(KADOKAWA)

                                  以上