日本人は年2千人…マニラで英語集中レッスンの効果
【英語貧国(4)途上国に学ぶ】
昨年3月までは刑事だった。富山県警にいた星谷浩美さん(41)は昨年5月、人生を変えようと思ってマニラに来た。
毎日毎日、小さな部屋にこもり、膝をつき合わせるような小机に向かってフィリピン人講師から英会話や文法を習う。人件費の安いフィリピンではこの形の英語レッスンが一般的だ。
富山大人文学部の学生時代、1年余りソウルに留学した。韓国語が使える特殊捜査官として勤務したが、医師への転職を決意した。
今年夏、富山大医学部への編入試験を受ける。選考は日本語論文と英語の科学論文読解だ。
海外で1年間、集中的に英語を勉強しようと考えた。韓国でフィリピン留学があると聞いたことがあり、退職金など予算300万円で内容を検討し、この国に来た。外国人患者の増加にあわせ、医学部には医療英会話の授業がある。星谷さんは「英会話ができないと医師も肩身が狭いでしょうから、ここのレッスンは役に立つのです」と話した。
関西の私鉄で車掌を務めていた森下あづささん(28)も、英語を生かした職業への転職を考えてマニラに来た。日本で英語学校に2カ月通ったが、グループ授業なので話す機会は少なかった。ここでは学校の寮のルームメートは韓国人だ。
「日本語が使えないから英語の練習になります」
業界関係者によると、フィリピンへの英語留学は韓国人の年間10万人に対し、日本人は2千人ほど。
「こんなに韓国人が来ているのだから、日本人がもっと来ないはずはない」
星谷さんが学ぶ英語学校「エイエンパワー」オーナーの李百鎬さん(47)は強気だ。5年前に東京でフィリピン留学専門の代理店を設立、その後、大阪に移して軌道に乗った。
2008年にマニラの英語学校を買収して直接経営にも乗り出し、日韓双方から生徒を受け入れる。韓国の大学や日本の大手運輸会社など団体からの申し込みもあるという。
李さんはソウル出身。社会学を研究するため、東京大学大学院に留学していた。ビジネスに踏み込んだのは、韓国の事情も知る立場で日本市場を開拓できると思ったからだ。
李さんによると、フィリピンの英語学校は経済的に欧米への留学がかなわない韓国人に見いだされ開拓された。1990年代にアパートに講師を呼ぶ形式の授業が始まり、2000年以降に学校の形を整えて寮を併設するタイプが増えた。
フィリピン政府もこうした事情に外貨獲得の魅力を認め、英語学校と組んで日本へ狙いを定め始めている。観光省が旅行代理店などを対象に開くセミナーでも、リゾートと並んで英語留学を紹介する。3月に大阪市内で開いたセミナーでは、現地の英語学校とオンラインで結んでライブ映像を見せた。
フィリピン観光省西日本支局観光促進担当官の月村滋司さんは「英語留学が増えれば日本人がフィリピンに持つイメージも変わっていくと思う」と、長期的な効果も期待している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110520-00000575-san-bus_all
昨年3月までは刑事だった。富山県警にいた星谷浩美さん(41)は昨年5月、人生を変えようと思ってマニラに来た。
毎日毎日、小さな部屋にこもり、膝をつき合わせるような小机に向かってフィリピン人講師から英会話や文法を習う。人件費の安いフィリピンではこの形の英語レッスンが一般的だ。
富山大人文学部の学生時代、1年余りソウルに留学した。韓国語が使える特殊捜査官として勤務したが、医師への転職を決意した。
今年夏、富山大医学部への編入試験を受ける。選考は日本語論文と英語の科学論文読解だ。
海外で1年間、集中的に英語を勉強しようと考えた。韓国でフィリピン留学があると聞いたことがあり、退職金など予算300万円で内容を検討し、この国に来た。外国人患者の増加にあわせ、医学部には医療英会話の授業がある。星谷さんは「英会話ができないと医師も肩身が狭いでしょうから、ここのレッスンは役に立つのです」と話した。
関西の私鉄で車掌を務めていた森下あづささん(28)も、英語を生かした職業への転職を考えてマニラに来た。日本で英語学校に2カ月通ったが、グループ授業なので話す機会は少なかった。ここでは学校の寮のルームメートは韓国人だ。
「日本語が使えないから英語の練習になります」
業界関係者によると、フィリピンへの英語留学は韓国人の年間10万人に対し、日本人は2千人ほど。
「こんなに韓国人が来ているのだから、日本人がもっと来ないはずはない」
星谷さんが学ぶ英語学校「エイエンパワー」オーナーの李百鎬さん(47)は強気だ。5年前に東京でフィリピン留学専門の代理店を設立、その後、大阪に移して軌道に乗った。
2008年にマニラの英語学校を買収して直接経営にも乗り出し、日韓双方から生徒を受け入れる。韓国の大学や日本の大手運輸会社など団体からの申し込みもあるという。
李さんはソウル出身。社会学を研究するため、東京大学大学院に留学していた。ビジネスに踏み込んだのは、韓国の事情も知る立場で日本市場を開拓できると思ったからだ。
李さんによると、フィリピンの英語学校は経済的に欧米への留学がかなわない韓国人に見いだされ開拓された。1990年代にアパートに講師を呼ぶ形式の授業が始まり、2000年以降に学校の形を整えて寮を併設するタイプが増えた。
フィリピン政府もこうした事情に外貨獲得の魅力を認め、英語学校と組んで日本へ狙いを定め始めている。観光省が旅行代理店などを対象に開くセミナーでも、リゾートと並んで英語留学を紹介する。3月に大阪市内で開いたセミナーでは、現地の英語学校とオンラインで結んでライブ映像を見せた。
フィリピン観光省西日本支局観光促進担当官の月村滋司さんは「英語留学が増えれば日本人がフィリピンに持つイメージも変わっていくと思う」と、長期的な効果も期待している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110520-00000575-san-bus_all