langue | Text or Nothing

langue

西洋では言語のことを "舌" と呼ぶらしい。
たしかに、しゃべる機能は唇ではなく舌の仕事なのかもしれない。
けれどわたしが中学生の頃は内心、言語という単語がシタだなんて、はシタないと思っていた。

tongue の出てくるこんなことわざを見つけた。

All still tongue makes a wise head.
訳:静かな舌は頭を良くする
  自分で話すより、人の話を聞くほうが学ぶことが多い (『リーダーズ+プラス』より)

>> 舌は心や頭とつながっているが、その伝達者だから、いたずらに舌を使うのではなく、よく耳から聞いて学ぶべしということか。(西洋では口数の少なさに美を見出すことがなさそうなイメージだったが… )

続いて、アウグスティヌス『告白』巻の五の冒頭。ここに不思議な「舌」を発見。
わが告白のいけにえを、わが舌の手よりうけとりたまえ。
これは祭壇において生け贄を神に捧げる司祭の「手」を「舌」に喩えた表現とされる。

そういえば、捧げられた杯から聖体という名のパンを受け取るのも「舌」(近頃は手のひらに受け取ることもしばしばであるが…特にインフルエンザの流行以来)。

はたまた舌を形象とした見逃せないイメージが聖霊降臨。
聖霊降臨のときに聖霊は「炎の舌」のような形をとって現れる。

>> 舌は神聖なものの渡し守か? 神を讃え、生け贄や confessions を捧げるのも、キリストの体を拝領するのも舌。

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ところで、ここで気になるのが次の一節。たしかヨハネ福音書の冒頭だったか。
"In the beginning was the word"
はじめに言葉があった

ということで、英語では word 仏語では verbe が原初の言葉として神聖視される向きもあるが、langue はまさに the Holy Spirit 聖霊の受け渡し役なのかもしれない。だとすると美味しいものの味の正体も聖霊か?