僕とDEPECHE MODE | CMJKオフィシャルブログ『LOST CONTROL』powered by アメブロ

僕とDEPECHE MODE

デペッシュモードとジョイディビジョン/ニューオーダー、どっちが好きかと聞かれたらとても困る。コーヒーと紅茶、ウイスキーと焼酎、ステーキと焼肉、ロンドンとロサンゼルス・・・それくらい選べない。ただはっきり言えるのはその二つは全然違うということだ。

デペッシュモード(以下DM)は、暗くて官能的で繊細な楽曲を、ライブではそれはそれはダイナミックに昇華させる。片やニューオーダー(以下NO)は一聴すると明るくてあっけらかんとしててスッカスカに聴こえるような楽曲をライブでは割と鬱々とした雰囲気でせせこましく再現する。(ピーター・フックを除く)こういうふうに考察すると、真逆だな!

なので両者は僕にとってコーヒーと紅茶、ウイスキーと焼酎、ステーキと焼肉くらい違うのだが両方好きで選べない存在なのだ。

で、今週金曜日22日にDMもNOも両方コピーして演奏するわけなんですが、両者があまりにも違うので脳が精神が肉体が分裂しそうです。。。いつもお世話になってる箱高円寺HIGHが周年だから軽い気持ちで発案/提案しちゃったことを今更後悔しても遅いんですが、こんなに大変だとは夢にも思わなかった・・・

夜分遅くに大変申し訳ないんですが、今日は僕とDMとの出会いについてお話させて頂こうかと思います。ご興味ない若い方にまずは一発カマします。僕が中学生だった頃、DMは今で言うOne Directionみたいな存在だったんです。

当時NHKでやってた「海外ウィークリー」という海外のトレンドを紹介してた番組で、中学2年生だった僕はこの曲のミュージックビデオを観ました。

ねっ!?アイドルでしょう!?

当時クラッシュ、セックスピストルズ、ダムド、ストラングラーズ命!だった僕と身の回りの音楽好きな仲間達からはDMはディスられる対象でしかありませんでした。死ね!クソアイドルが!!自分で演奏してねーじゃねーか!機械が演奏してんじゃねーか!死ね!
・・・というような存在でした。

でも僕は前出「The meaning of love」がNHKで1回観ただけなのに頭から離れなくて、パンク仲間には内緒でレコードを買いました。そして「See you」にやられてしまいました。

この曲はアイドルポップスの皮をかぶった名曲だ!!こんな曲がいつかやりたい!作りたい!と、中学生ながらに思ったものでした。衝撃でした。今でもこの曲が大好きです。

自分が買ったDMのレコードが2ndだったことを知り、お小遣いを貯めてすぐに1stも買いました。もちろんパンク仲間には内緒で。僕は誰にも言えず密かにDMに夢中になっていきました。

高校1年生になってバウハウスやキュアー等、少し小難しい陰鬱としたアーティストが好きになっていきました。そうするともうThe meaning of loveもSee youも中学の頃の少し恥ずかしい甘酸っぱい思い出でしかありません。高校生にもなってDMが好きだ!と言ったら笑われます・・・(とはいってもやはり隠れてGet the balance right等は買ってましたが)

そんなタイミングでDMは立て続けに年1枚のペースで3rd、4thアルバムをリリースしました。4thからの先行シングル「People are people」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一聴して、気絶するかと思うくらいショックを受けました。こっ、こっ、これは、未来の音楽だ!そして、下手したらパンクより過激かも!!と思いました。DMなんか恥ずかしくてもう聴けない!と思ってた自分を責めました。DMに土下座したい気持ちでいっぱいになりました。

楽器ではないものを楽器として扱うサンプラーの大々的な駆使、社会的攻撃的内省的な歌詞、攻撃的でありながらもどこかセンチメンタル・・・僕の好みのど真ん中にストライクでした。

当然3rdの「Construction Time Again」に飛びつきました。その中でものすごく衝撃を受けた・・・というかトラウマになった曲に出会いました。16歳になったばかりの少女に襲いかかった悲劇を歌った、1本の映画のような重い重い重い暗い暗い暗い曲です。これです。

このミュージックビデオはアホみたいに歌詞に忠実に作られた映像です。歌詞のままです。

もうDMはアイドルではなくなりました。重厚で荘厳で神聖なアーティストになってました。

高校を卒業した僕は当時やってたバンドも順調で、絶対プロを目指すぞ!意気込んでました。いろんな音楽をたくさん聴きこんでましたので、DMどころではありませんでした。もっと難解で複雑でマニアックな音楽にのめり込んでました。そんなタイミングでDMは5thアルバムを出しました。ああ、DM新譜かあ。どうせ前とあまり変わらないだろう?と思いつつもいちおう買ってみました。

1曲目、ほぼ無音からスタート。何やら不穏なSE。少しずつ少しずつフェードインしてくるシーケンス・・・うっ!うううっっっ!!!!うわああああ!!!!ごめん!ごめん!なめててごめん!というくらいイントロで秒殺されました。


このアルバム「Black Celebration」の中で、僕はDM曲の中で個人的に最も好きな曲と出会います。これです。

もはやアイドルどころか、ポップミュージックですら無いですよね・・・重い。暗い。

もうこの頃になるとぼくにとってDMは宗教みたいなもんでした。次のアルバムはまだか!?まだか!?と待ち焦がれていました。

高校を卒業してバンドで上京しました。そのタイミングで出たのがDMの6thアルバム「Music for the Masses」でした。和訳すると「大衆音楽」えっ!?大衆音楽!?
あの荘厳で神聖で重厚なDMではなくなったのか!?
しかしDMはアホなアルバムタイトルと裏腹に更に荘厳に重厚に神聖になっていました。


この頃僕はDM4度目の来日公演にして、初めて生DMを観に行きました。

レザーパンツの股間をまさぐりながら腰をグラインドさせるVoデイブ。上半身裸になってマイクスタンドを振り回しながら高速回転するデイブ。なんてバカみたいなステージングなんだ!なんでこんな暗い曲でこんなに大暴れするんだ!でもなんてかっこいいステージングなんだ!!!と衝撃を受けました。

・・・・・・・

この調子で書いていくとエンドレスなので、このへんでやめておきます。

22日高円寺HIGH、DMの本気コピーをやります。

コピーバンドに金なんか払えるかボケ!なめんなよクズ!俺はコアなDMファンなんだ!という方にこそ是非お越しいただきたいです。あなたの一番厳しい耳で聴いて、一番厳しい目で観て頂きたいです。

僕自身が30年来くらいのDMファンです。一緒に楽しみましょう!