お久しぶりですいのししあしあと
またしても、更新を空けてしまいましたあせる

しばらくぶりに出没してみたのは、昨日こんなニュースを知ったからです目

下矢印

 

(※K-styleさんの翻訳記事も追加)

 


昨年の10月に公開された『だた君だけ』の日本リメイク版である『きみの瞳が問いかけている』が、韓国で3月に公開されるというニュースです。

 

※コチラは、ティザー映像キラキラ


何度観ても、この作品の世界観で台詞が日本語だと違和感しかないですねショボーン
あと、まだ本編を観ていない分際で何ですが「私の目を見てる?」の所は名場面なのに、台詞のトーンはこれで正解なの?


……無駄口はこれくらいにして真顔
私がこのニュースで最も気になったのは映画のタイトルです上差し

記事によると、リメイク版の韓国語タイトルは『유어 아이즈 텔(ユア・アイズ・テル)』

これは、この作品の主題歌を担当したBTSの楽曲(「Your eyes tell」)がそのままハングルに落とし込まれているタイトルです。
見事に、BTS特需にあやかったネーミングですねチュー

元々オリジナルは韓国映画だし、以前にも紹介したように原作である『ただ君だけ/오직 그대만』のファンは韓国にも大勢います。

リメイク版である日本映画を韓国で売ろうと思ったら、「天下のBTSがOSTを手掛けているビックリマークというトピックスはこれ以上ない宣伝材料なので、このタイトルアレンジは仕方ないのかもしれません。


因みに、『きみの瞳が問いかけている』を普通に韓国語に訳すと

「그대 눈은 말을 하고 있구나(クデ ヌヌン マル ハゴイックナ)

となります。

これは、原作である『ただ君だけ』に登場するジョンファがチョルミンをマッサージしながらノートPCに貼られた点字シールの言葉、『ロミオ&ジュリエット』の台詞を暗唱する場面からラブラブ

下矢印


「그녀의 눈은 말을 하고 있구나[クニョエ ヌヌン マル ハゴ イックナ]」
(彼女の目が問いかけている)


この台詞から引用して、もしこの映画に韓国語のタイトルが付くならこの言い回しが正解かなとウインク
映画ではこの後に、「나는 대답을 해야지(僕は応えなくては)」と続きます。

劇中に登場するジョンファの台詞も素敵で、特に「말을 하고 있구나」という表現はすごく奥行きのある言い回しです。

リメイク版を「BTSの主題歌キラキラで推したい気持ちも解らなくはないですが、それにしたって『유어 아이즈 텔』なんて……あせる

これではあまりに単調過ぎて、せっかくリメイク版で変更したタイトルが持つ意味が損なわれているような気がします。


まあリメイク版のタイトルも「瞳」を「め」と読ませている日本語特有の言葉遊びが含まれているタイトルなので、シンプルに意味が伝わる英題を使用したのかもしれませんケド真顔


因みに、日本映画が韓国に売れると広報ビジュアルが韓国仕様に作り直されるってご存じでしたかはてなマーク

『きみの瞳~』と同じ監督が演出しているコチラの映画(我が推し・松本潤くん主演作ラブの広報素材はこの様にキラキラ

 

<日本版>

下矢印

下矢印
<韓国版 Ver.1>

 

<韓国版 Ver.2>


『陽だまりの彼女/양지의그녀(2013・東宝/アスミックエース)

<韓国公開時の予告カチンコ

※大好きな映画に、ハングルの字幕が付いてる~デレデレ

●監督
三木孝浩

●出演
松本 潤
上野樹里

●原作
越谷オサム(『陽だまりの彼女(2011・新潮文庫)』)


●プチ解説
主演2人(潤くん&樹里ちゃん)の学生時代を北村匠海くん葵わかなちゃんが演じ、潤くん演じる主人公・奥田浩介の弟役(翔太)を菅田将暉くんが演じている今作。
今から考えると、目の保養が過剰過ぎるくらいビジュアル的にも美しい映画ですラブ


『花より男子』の<道明寺>、『のだめカンタービレ』の<のだめ>。
当たり役による呪縛を抱える俳優でもある松本潤と上野樹里が、その代表作で演じた役とは180度異なる色を持つキャラクターを見事に消化していて、2人が大衆から持たれている固定イメージを払拭する良作だと思います照れ

テーマソングは原作でも重要な意味を持つビーチ・ボーイズの「素敵じゃないか(Wouldn't It Be Nice)」を使用。
山下達郎さんが映画の為に書き下ろした主題歌の「光と君へのレクイエム」は、作品のエンディングを温かく彩ってくれています音符


そして、『きみの瞳~』と同じく釜山国際映画祭に出品されて、「Marie Claire Asia Star Awards/Asia Star Award」を受けたコチラの作品もキラキラ


<日本版>

下矢印

下矢印
<韓国版 Ver.1>

 

<韓国版 Ver.2>

 

<韓国版 Ver.3>

『ナラタージュ/라타주(2017・東宝、アスミック・エース)

<韓国公開時の予告カチンコ

 

●監督
行定 勲

●出演者
松本 潤
有村架純
坂口健太郎

●原作
島本理生(『ナラタージュ(2005年・角川書店)』)


この作品のポスターは、日本版がとてもセンセーショナルなビジュアルだったので韓国版でもそれを生かしていますキラキラ

日本版では作品を説明するスペースを確保するためにポスターを無残に分断して主要キャスト3人(潤くん&架純ちゃん&坂口くん)のソロスチールが入ったことで一気に凡庸なポスターになってしまいましたが……ぐすん
広報素材への自由度が高い韓国では、鮮烈な印象を残すメインスチールだけで1枚のポスターに仕上げていてより洗練された印象ですよね照れ

韓国版として制作されたオリジナルの2枚も、『陽だまりの彼女』と同様に劇中スチールから象徴的なものをデザイニングしてより詩的な広報素材として生まれ変わっている印象ですキラキラ


以前、別の記事でも綴ったことがありましたがメモ

下矢印

 

 

韓国作品は、それが映画であれドラマであれ広報ビジュアルはとても拘りを持って制作されています。

日本が韓国の作品を買って広報素材を作り直すと有り得ない程に酷くなるのにあせる


※以下、参考例※

<本国オリジナル>

下矢印

下矢印

<日本版>

 

<本国オリジナル>

下矢印

下矢印

<日本版>


嗚呼、コン・ユ君もカン・ドンウォン君も、見事に日本輸入の広報テロ餌食に……笑い泣き


逆に韓国が日本の作品を買って自国の情緒と様式に合わせて広報素材を作り直すと、上記で紹介したように作品の世界観を表現したシンプルで洗練されたビジュアルになることが多いですキラキラ

この法則を踏まえると、『きみの瞳~』の広報素材も3月公開に向けて韓国で続々とリリースされるでしょうから、流星くんファンは楽しみに待っておいて損はないかと思います。

オリジナルのポスターであるコチラニコニコ
下矢印



いかにも日本映画らしく「爽やか」「純愛」を前面に出したこのビジュアルから、韓国版がどのように作品世界を咀嚼して美しい広報素材を仕上げてくるのか……お願い

横浜流星くんはまだ韓国でそこまでの知名度はありませんが、三木監督と吉高ちゃんは韓国エンタメ界では一定の知名度があります。

BTS主題歌を前面に出さずとも、劇中のスチール素材などから秀逸なポスターを仕上げてくるのではないかと期待していますデレデレ

 

カチンコ 音譜 カチンコ 音譜 カチンコ 音譜 カチンコ

 

 

最後に、BTSの「Your eyes tell」は確かに綺麗な曲ですが、私がこの映画の世界観に最もマッチしている思う楽曲を紹介しておきます音符

原作映画である『ただ君だけ』にて本国公開時にメインテーマとして使用された楽曲で、日本公開の際には使用されなかった幻のOSTです。

 

「끝사랑(最後の愛)」/김범수(キム・ボムス)


<歌詞>
僕が こんなに辛いのに
君は どうですか?

元々 去っていく人が
もっと辛いモノだけれど

どんな言葉も言わないでください
君の心は分かっています


かろうじて堪えている僕を
泣かせないでください

別れは 時間を止めてしまうから
すべてを奪って 思い出だけをくれるから

どれほど笑ってみようと 必死に努力してみても
食事していても 泣いているけれど


君 ただ君だけが
僕の初恋 僕の最後の恋

今から 変わることない”ひとつのこと”
君だけが 永遠に”僕の愛する人”



君も僕のように 過ちを犯していたなら
そばにとどまるのは 簡単でしたか?

「愛している、行くね」という言葉
過分な言葉だと 鼻で笑っていた僕だけど

君 ただ君だけが
僕の”初恋” 僕の”最後の恋”


今から 君が僕を忘れて生きたとしても
君だけが 永遠に”僕の愛する人”



僕は もう再び恋が出来そうにありません
君でなければ



韓国を代表するバラードの歌い手でもあるキム・ボムス氏のアルバム集に収録されている楽曲で、同氏の最大のヒット曲である「보고 싶다/ポゴシッタ」を手掛けたユン・イルサン(作曲)&ユン・サラ(作詞)による8年ぶりの合作として話題になった名曲です照れ

サビに登場する「오직 그대만(オジッ クデマン)」というフレーズがそのまま映画のタイトルなので、『ただ君だけ』が韓国で公開された際にはこの楽曲がメインテーマとして使用されていて、韓国版の予告でも印象的に使われていますキラキラ

BTSの歌う主題歌(「Your eyes tell」)は素敵な曲には違いないですし、リメイク版に合わせて書き下ろされた楽曲なので『きみの瞳~』の世界観を表現している曲であることは間違いないのでしょう。

ただ、これは本当に個人的な感覚なのですが、韓国の歌手が日本語で歌って違和感なく何時までも聞いていたくなる歌い手は、私の中でパク・ヨンハくん一択なんです。

それ以外の歌い手がどれほど発音も発声も素晴らしく日本語歌詞を歌っても、ヨンハ君ほどには私の心に響いてくることはありません。


BTSも他のK-popアイドルから多分に漏れず、日本語Ver.で楽曲をリリースしてくれていますが日本
あくまで個人的に、私は韓国語で歌った方が彼らの良さ&魅力は伝わると感じています。

実際に『きみの瞳~』の主題歌に彼らが決まったとニュースを読んで割とすぐに日本の音楽番組で楽曲が披露されましたが、「いい曲だけれど、これは韓国語に翻訳されて歌ってくれたらもっと耳馴染み良く聴ける気がするな~」と思ってしまったのも事実です。


でも、韓国でこの作品(リメイク版)を売るためには「OST担当はBTS、使用されている楽曲名はYour eyes tell」という宣伝文句は積極的に推していくでしょうね真顔

何よりも、韓国版の作品タイトルが『유어 아이즈 텔(ユア・アイズ・テル)』にアレンジされてしまったのですからあせる


韓国での公開時期は3月で、映画のジャンルは「メロ(恋愛映画)」
『いま、会いにゆきます』の韓国版が公開になった時にも話題になりましたが、3月は韓国のシアターがオフシーズンであり、韓国映画市場では「メロは売れない」という定説もあります上差し

三木監督&吉高由里子のネイムバリューがあるとはいえ、元々オフシーズンなことに加えてコロナ禍での公開です。

素敵な広報ビジュアルを引っ提げて、果してリメイク版がどこまで韓国での興行を重ねられるか見守りたいと思います照れ


では、またねバイバイ
アンニョンいのししあしあとあしあと