こんにちは。

暑かったり寒かったで、皆さま体調を崩したりしていませんか?

皆さまは風邪を引いたり、体に不具合がある時にお医者さんにかかりますね。

以前にも何度もお話しましたのでご存じだと思いますが歯医者さんは「大きな病気をしないように歯医者さんへ通いましょう」と常にリスクを抱えている事を訴えてきました。

定期的に来院して頂く理由は「虫歯の早期発見」もありますが、大人になると虫歯よりも怖い「歯周病」の進行具合の経過観察が必要となります。

なんと!!国民の83%の人が歯周病の有病者だと言われています。

さて、今回はそんな歯を無くしてしまう理由のワースト3には確実に入ってしまう「歯周病」が全身へ及ぼす疾患について書きたいと思います。


皆さまも御存じ、「8020運動」。

これは80歳で20本の歯を残そう。という目標なのです。

成人のはの本数は32本(親知らずも含む)あります。

「なぁんだ、簡単だなぁ」

なんて思わないで下さい。

実際、日本人の平均寿命は世界に類を見ない速さで伸びているにも関わらず、歯の寿命はこの30年伸びずに「50年が寿命」となっています。

50歳を過ぎると平均2年に1本の歯を失い、60歳になると平均17~20本しか残らず、80歳では3本になっているのが現状なのです。

そして、実際80歳で20本の歯を持っている方は1%に過ぎないと悲しい現状なのです。

この現状を引き起こしている要因の1番が「歯周病」なのです。


では、「歯周病は歯を無くす」と言う事は分かって頂きました。

その他に歯周病が及ぼす疾患をお話します。

まずは心臓病についてお話しましょう。

最近の研究で歯周病が心臓病を引き起こす危険因子の一つである事が分かってきました。

歯周病と関係がある心臓病は心内膜炎狭心症心筋梗塞です。

心内膜炎になる理由として心臓弁や心内膜壁に障害がある人は、歯周病菌が血管内を通って心臓の障害部位に定着して細菌性心内膜炎を引き起こす可能性があると言われています。

狭心症、心筋梗塞になる理由として、まず歯周病菌が作り出す毒素に対抗するため免疫細胞が作り出した物質が冠状動脈(心臓に栄養を送っている血管)を変性させてしまう事と、もうひとつはある種の歯周病菌が持っている血管を固める因子が直接冠状動脈に血栓を作ってしまうからと言われています。

ある研究結果で、9700人を14年間に渉って調査したところ、歯周病に罹患したグループはそうではないグループに比べて心臓病になるリスクが25%も増加していることが分かりました。また、歯周病に罹患している60%以上の人のプラーク(歯垢)には、血小板凝集タンパク(PAAP)陽性のS.sanguis P.gingivalisが存在しており、この菌由来の炎症性サイトカインが血中の繊維素を増加させ、動脈硬化、血栓などの心臓血管疾患を発症させるとも言われています。


続いて糖尿病です。

日本人40歳以上の20%の人がなっている「糖尿病」。

もともと糖尿病が歯周病を悪化させる事は以前から分かっていましたが、同時に歯周病が糖尿病を悪化させることが分かってきました。

糖尿病お悪化させる理由として、歯周病が進行した場合、歯周病病巣の炎症細胞から「サイトカイン」という物質が産生されます。

このサイトカインが毛細血管を伝わって血中に入るとインスリンの活性を干渉し血糖値のコントロールが不十分となり糖尿病を悪化させるのです。


肺炎です。

年間約8万人が死亡し、日本人の死亡理由として4番目に多い感染症です。病原体が多様なために原因菌の特定は困難な場合が多いですが、その中でも歯周病菌の関与が注目されてきています。特に高齢者の場合、生理的機能が衰えるため唾液や食物を飲み込もうとした時に、誤って気道の方へ行く事が多くなります。こういう事が常時慢性的に繰り返されると口腔内の細菌が肺の方へ入り込んで肺炎を引き起こす場合もあります。

また、高齢者だけではなく認知症、被介護中脳血管障害手術後の方は注意が必要です。


最後に早産、低体重児出産です。

歯周病菌の出す毒素に対抗するためにプロスタグランジンE2の血中濃度が上がります。これが胎盤を通過して胎児の成長に影響を与えたり、子宮収縮と子宮頚部の拡張を引き起こすことで早産や低体重児出産になると考えられています。


色々と歯周病と全身疾患についてお話をしました。

チョット怖くなりました。

TVでも歯周病で亡くなった方のお話をドラマにしてご紹介していたのを観た事があります。(フィクションかノンフィクションか分かりませんが・・・。)

色々な条件、可能性を考えてこのドラマのお話が実際起こりうる事はゼロではありません。

虫歯がある事を知っていながら痛みが無いので知らんぷりしている方。

歯ぐきから血が出るから歯ブラシを程ほどにしている方。などなど・・・。

その方は上記に書きました疾患への予備軍だと考えても良いのかもしれません。

少し、手鏡をお持ちになって歯ブラシをしてお口の中を気にとめてはいかがでしょうか・・・?