ケース5 30代 男性 Iさま
初診時、レントゲンを撮影した際に、右下7番に根尖病巣がみられた。
上に被せてある金属を除去したが、保存するのは難しく、抜歯した。
抜歯後、骨再生療法とインプラント埋入を行った。
(向って左下奥の白く映っている歯の根元に膿の袋の影がみえます)
―こんにちは。今日は色々とお話を聞かせて下さい。
はい。
―ではまず、インプラントという言葉を知ったきっかけは何でしたか?
ここの先生から聞いたのが初めてでした。
最初、レントゲンを撮って、先生から歯周病で骨が無くなってきていることを説明されました。私は、「ダメな歯は、もう抜いちゃっていいんだよ。」なんて考えていましたが、他の歯が寄ってきちゃったり、上の歯が伸びてきちゃったりするので、抜いたままでは良くない事を説明受けました。
その時ですね、インプラントというものがあることを知ったのは。
―そうですか。ではインプラントの説明を受けて、インプラントに対するイメージはどでしたか?
いや、全く自分がこれからする事なのに実感もイメージも湧かなかったです。
けど、模型で説明をしてもらい、漠然と「こんな感じなのか。」と思ってました。
―他にも治療法はありますが、お考えにはなりませんでしたか?
先生からはブリッジという方法も説明されましたが、痛んでもいない歯を削ったりするのは嫌でしたので、インプラントにしました。
ブリッジ(両隣の歯も削ります) インプラント((両隣は削りません)
―では、他の歯には負担が無いインプラントを考えられたのですね?
はい。結構、気楽に考えてました。
―インプラントと一緒に骨の再生療法を受けていますが、どのように考えていましたか?
抜歯をする前から、骨が無くなっていましたから。
骨が無かったので、再生療法の手術は仕方がないですね。
手術は、結構大変でした。
―大変だったのは、時間ですか?痛みですか?
痛みですね。手術中も麻酔が効いていたので、耐えられない程の痛みではなかったです。
―音や振動、怖さなどはありましたか?
はい。もともと歯医者は苦手なんで・・・(笑)
特に知識もなく手術に臨んだので、先生にお任せするしかなかったですね。
―院長の説明はしっかり伝わっていましたか?
はい。分かりました。
―手術中、口を開け続ける事が長い事は苦痛ではなかったですか?
顎が痛くなりました。
また、もともと口が小さいので、開け続ける事は大変でした。
―手術後、痛みはどうでしたか?
手術後には痛みはありませんでした。
―腫れはどうでしたか?
手術後には腫れませんでしたが、抜歯したあとは痛みがありましたし、一度腫れました。休みの前に抜いてもらって良かったです。
次の日が、仕事でしたら辛かったですね。
―では、手術の後は痛みや腫れはなかったのですね?
はい。
多少は痛みましたが、激痛というのは無かったです。
―歯のメンテナンスのお話になりますが、当院のスタッフに「こうして欲しい」ということはありますか?
特にはないです。
―では、歯の大切さは感じられましたか?
はい。勉強させてもらいました。
お掃除も以前よりも頑張ってやるようになりました。
―お煙草を吸われるそうですが、1日に何本ぐらい吸われますか?
1日・・・15本ぐらいは吸ってます。
―仕事の合間に吸われるのですか?
はい、そうですね。
あとは通勤が少し長いので、その間に吸っちゃいますね。
―車の中でですか?
そうです。
―そうですね。一息つきたい時が煙草だったりコーヒーだったりしますね。
ええ。
私の場合、両方なんです。コーヒー飲みながら煙草を吸ってるような。
―けど、本数は減ってきているんですよね?
はい。
―煙草はリラックスさせたりすることもありますが、煙草を止めたことで、朝起きやすくなったり、朝ごはんが美味しくなったりという効果もあるみたいですよ。
そうみたいですね。
―急に減らすことは難しい事かと思いますが、時間をかけてでも、少しづつ減らしていけたらいいですね。
はい。
―では最後に、これからインプラント手術を受けられる方へメッセージはありますか?
食事が美味しくなったという事が、一番良かったです。
以前は歯が痛くて、美味しく食事も出来ませんでしたしね。
けど、今は自分の歯以上に快適です。歯磨きも楽に出来ますし、長い目で見たら、断然インプラントをおススメします。
―そうですか。今は食事が美味しくなって良かったですね。
今後も、美味しく食事が食べ続けられるように一緒にメンテナンス、頑張っていきましょうね。
はい。
インプラント手術後のレントゲン
(向って右下奥にインプラントが入りました)
~インタビューを終えて~
今回インタビューを受けて頂いたIさまは、通院当時は20代でした。
数年前に治療された歯の経過が悪く、残念ながら抜歯せざるをえませんでした。
今回、Iさまと「たばこ」の話をしました。
当院は、手術日前後3~4週間は禁煙を勧めています。
手術をすると言うことは、皮膚を切らなくてはなりません。
切られた皮膚は治ろうと努力します。
しかし、たばこを吸ってしまうとによって末梢の毛細血管が収縮します。
毛細血管が収縮すると、血行が悪くなり、傷の治りも悪くなるということになります。
どれくらい血行が悪くなるかと言いますと、
この写真は、左が喫煙前で右が喫煙後の手のサーモグラフィーです。
喫煙後は毛細血管が収縮して、皮膚の表面が低下し、サーモグラフィーの色が赤から青に変化しています。
このような変化が、手だけではなく脳や心臓、体全体で起こっているのです。
また、タバコを吸われる方は歯周病にもなりやすいと報告もうけております。
タバコを吸われている方は吸われない方に比べて3倍も歯周病になりやすく、また、2倍も多くの歯を失いやすいのです。
その理由として
1)歯周病菌と戦う、白血球の機能が低下してしまう。
2)歯肉に酸素や栄養を供給するのに大切な血管が、タバコのニコチンにより収縮してしまう。
3)歯肉を修復するために必要な繊維芽細胞の働きが抑制されてします。
4)歯と歯肉の境目にある溝の中の酸素が不足し、酸素が大嫌いな歯周病菌にとって繁殖しやすい環境を作ってしまう。
インプラントは虫歯にはなりません。
しかし、歯周病にはなります。
せっかく、自分の歯(パートナー)となったのですから
末永く、面倒をみてあげて下さい・・・・。





