誰もが憧れた名車「HONDA CBシリーズ」が歩んだ60年を振り返る:1950~1960年代編
永きに渡り愛され続けるCB
2019年で60周年を迎えたCBブランド。
そのなかから代表的な車種を、今回は1950~1960年代のCBを紹介する。
CB60年の歴史を、共に振り返ってみよう。
1959 Benly CB92 Super Sport
当時の二輪メーカー各社が製品の優位性をアピールする場として力を入れた浅間レースでの勝利を目標に開発、量産市販車としては初めてCBの名が冠された。
124.67cc空冷並列2気筒エンジンで最高出力15馬力。1959年の第2回全日本モーターサイクル・クラブマンレースではファクトリーのRC142を下し優勝する快挙を達成し名を世に知らしめた。
また、様々なレースに対応するパーツが用意されて各地のレースでも活躍、「ベンスパ」の愛称で親しまれた。
当時のホンダ車の特徴であった神社仏閣型デザインや、上から見た形が骸骨に似ているため「ドクロタンク」と呼ばれた燃料タンクなど個性的なデザインも特徴。
200ccクラスのレースに対応させたCB95(154cc)もあった 。
1960 Dream CB72 Super Sport
軽快なスポーツ車を求めた当時の北米市場の要求に応えるべく、ホンダ量産車初の鋼管パイプ製バックボーンフレームやレース経験に基づいたテレスコピックフォークを採用し、60年11月より発売。
247cc空冷2気筒OHCエンジンの最高出力は24馬力と市販レーサーのCR71と同値で、64年の鈴鹿18時間耐久レースではポップ吉村がチューニングしたCB72とCB77が優勝するなど多数の実績を挙げた。
180度クランクのType1と360度クランクのType2が用意され「トップで70km/h以下では走れません」という過激なキャッチコピーも有名になった。
派生機種に305cc版のCB77やスクランブラーのCL72/CL77、Type2をベースにアップハンドルを装備したCBM72があった。
1965 Dream CB450
当時最速車として君臨していたイギリス製650cc車と同等の性能を目指し、ホンダ量産車初となるセミダブルクレードルフレームに、これも量産車初のDOHCエンジンを搭載。
444cc並列2気筒で最高出力43馬力、最高速度180km/hを達成し「初めての方にはおすすめできません」、「オートバイの王様」といったキャッチコピーが使われた。
写真はその形状から「クジラタンク」と呼ばれる初期型で、68年11月には最高出力が45馬力に向上、5速ミッション採用や燃料タンク形状を変更した新型へと発展。
当初狙っていた北米市場では苦戦したが、日本をはじめとする各国で白バイに採用されたほか、ホンダ初の乗用車N360のエンジンがこのCB450をベースに開発されているのだ。
1969 Dream CB750 FOUR
CB450では十分に応えられなかった北米市場でのニーズに応えるべく、また、登場が噂されていた英国製750cc車に対抗すべく、量産車では前代未聞の736ccOHC空冷並列4気筒エンジンを採用して68年東京モーターショーで登場。
翌年販売を開始した。
最高出力67馬力、最高速度200km/hの高性能に加えて高負荷に対応する量産車初のフロントディスクブレーキ、人間工学に基づいた乗車姿勢など、快適性や安全性についても細心の配慮がなされた。
以降ほかの国内メーカーからも並列4気筒エンジン車が相次いで登場、今日に至るまで日本車のベーシックな形式のひとつとなっている。
この成功を受ける形で4気筒シリーズとしてCB500フォア、CB350フォアも販売された。
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