2024.5.12 ヴィクトリアマイル(GⅠ)
①着テンハッピーローズ:中ほどの枠だったが、道中はずっと馬群の外で被せられなかったのが勝因か。フェブラリーのカフジテイクで③着止まりだったのは何年前だったか。オークス②もあったが、この人気薄で快勝してしまうとは、津村、おめでとう。
②着フィアスプライド:スッと好位につけて、直線に入ったところで先行馬の外に出して坂の途中で先頭。後続で迫ってきそうな馬は見当たらなかったが、外から1頭、勝ち馬だけが違う脚勢で伸びてきた。止まってはいないのでこの馬も大健闘。
③着マスクトディーヴァ:向正面では②着馬の直後につけていたのが、ペースが速いと感じてか4角では中団まで下げていた。上がっていきたい時に反応が鈍って、かつ、直線でスペースがなく内に切り返すロスもあった。それでここまで詰めてきたのはやはりモレイラの腕。
④着ドゥアイズ:1000通過が56秒台のハイペースだったが、中団で走りやすそうに追走。直線坂の上りでは外に出したいモレイラをブロックし、坂を上ってからもうひと伸びみせた。マイル前後がやはり適距離。
⑤着ルージュリナージュ:今回が5回目の重賞で、これまでの4戦は掲示板に載れてはいなかったが、勝ち馬からそう差のない入線。1800、2000で勝っているので、今回のような体力勝負は向いたということだろう。
⑥着ウンブライル:向正面は押して出していくというより、流れの中で位置を探るような追走。早めに前を追いかけて直線半ばは伸びてきそうだったが、その横を勝ち馬が伸びていって褪せた。差はわずかでもパンチ不足だ。
⑧着ナミュール:スタートのいい豊が出遅れ。レースの流れには乗った追走で、直線を向いたところも手応えは感じられた。最後まで伸びていたが、いっぱいに追っていなかった分ここ止まり。
⑨着スタニングローズ:この馬は逃げんばかりで出て行って、外から行く馬がいたので控えて3番手。②着馬と並んで走っていたが直線の反応に差があって、この点は距離適性の差と考えたい。
2024.5.11 京王杯SC(GⅡ)
①着ウインマーベル:好発から前でレースを運び、直線粘る逃げ馬をなかなか交わせないところに外から②着馬が鋭い追い込みで前に出たが、馬体を併せてから渋太く伸び返した。持久力勝負になったのがよかった。
②着レッドモンレーヴ:一旦アタマ、クビくらい前に出たがG寸前差し返された格好。これはタイミングの問題で仕方のないところで、それより直線の鋭い追い込みは迫力十分。いい競馬だったので去年の二の舞が不安。
③着スズハローム:①②着馬から2馬身以上離されたが、勝負どころから追い通しで最後まで伸びを見せてこの着順なら重賞は当確レベル。夏場は適鞍が少ないので秋まで待つか。
④着ダノンスコーピオン:折り合いに慎重になって位置取りが中団からじりじりと下がって4角は後方。そこからよく追い上げてきたと言うのが正直な感想。この一戦で飛びついていいかはこれから熟考。
⑤着リュミエールノワル:例年通りのハイレベルレースで、坂の途中までは勝ち馬について走ったが、最後脚が止まってしまった。3連勝の勢いは見せたが、地力の違いを痛感させられた結果。
⑥着トウシンマカオ:好位を追走して直線は追い出しを待つところもあったが、追い出されてからは伸びがもう一つ。前に詰めることもできず、上位とは力量差を感じさせられた。阪神の1400ならなんとかならないか。
⑦着ソーヴァリアント:スタートしてすぐに折り合いを付けるところはさすがモレイラ。直線は手応えがあるようなないような、併せるかたちになってもう一度伸びたような印象。ただ、やはり距離不足で、1600が下限に思う。
ヴィクトリアマイル(GⅠ)調教VTR
・ナミュール(B)
左から右手前に替えてスムーズなフォームで伸びた。遠征の影響は画面からは感じられず、素軽い走りで使われた効果を感じる。
・マスクトディーヴァ(B)
ひとつ合図を出したがほとんど持ったままで、適度の負荷をかけつつ息を整えることに集中。脚の乱れもなく、前走のデキをキープ。
・スタニングローズ(B)
左手前に替えてからの走りがスムーズで、最後まで持ったままでラスト1Fは11秒8の伸び。ひと叩きの効果かとても落ち着いている。
・コンクシェル(B)
追いかけてきた内の馬に直線煽ってもらって、仕掛けての反応よく伸びて先着。動きは重苦しくなく、連勝のデキは維持できている。
・フィアスプライド(B)
直線に入って強めに追う外を、最後まで持ったままで煽るように追いかけて併入。最後の1Fは11秒1の反応で具合は間違いなくいい。
京王杯SC(GⅡ)調教VTR
・レッドモンレーヴ(B)
直線で先行させた馬の外に出すと弾けるように伸びて抜け、最後さらに加速して突き放す。気配は急上昇。
・ウインマーベル(B)
最後外に並ばれるが、内から抜けるところの反応は良かった。素軽い動きを見せていて状態は引き続きいい。
・ダディーズビビッド(B)
最後に気合いを一つ入れただけの馬なり調整。フォームで気になるところはなく、この馬なりのデキをキープ。
・ソーヴァリアント(B)
前を走る併せを目標に、単走でも最後までしっかりしたフットワークを見せた。デキに大きな変化は感じない。
・トウシンマカオ(B)
先行させた外を直線に向いて伸びて難なく交わす。手応えはまだ残していて、具合はすこぶるよく感じられる。
2024.5.5 NHKマイルC(GⅠ)
①着ジャンタルマンタル:前走皐月を踏まえて、前につけてどんなペースでも力を出し切ろうという勝負騎乗。内のゴチャ付きもどこ吹く風で、自分の競馬をして勝ち切った。着差については保留。
②着アスコリピチェーノ:外に出そうとすると外に、なら内が空いたと内に進路変更すると内にヨレた岩田親父の影響をこの馬も受けた。②着を確保して、この路線では2歳から変わらずツートップと言っていい。
③着ロジリオン:序盤は好位につけていたが、レースが進んでいくうちに1列下がるかたちに。その分、直線窮屈にならず、迷わず外に出して勝ち馬の通ったあとを伸びてきた。それでも坂上で脚が上がってしまって、上位2頭との脚力の差は大きい。
④着ゴンバデカーブース:G前で加速がついたが、そこに至るまでに時間がかかってしまった。わずかに届かずに終わって、マジックマンでも休み明けのビハインドは撥ね返し切れなかった。
⑤着イフェイオン:直線で前をカットされたのはほんの少しで、影響はそれほど大きくない。すぐに外に立て直して伸びてきたが、坂を上がったあたりで脚が鈍った。GⅠ2戦してやや力不足を感じさせた。
⑨着アルセナール:発馬で伸びあがってしまって後方から。抑えの利いた追走で、道中の手応えは十分感じられた。直線は大外を伸びてきたが位置取りの差は歴然で、キャリア2戦でも血統の良さは窺えた。
⑰着ボンドガール:追い出してさあというところで挟まれて、馬よりも鞍上が戦意喪失したように追わなかった。スパッと抜ける脚がないようにも見受けられ、次走でそのあたりは様子を見たい。