連載小説更新しましたー。

 不定期ですみません(汗)

 クライマックス、巨人ようやくリードのまま8回裏。

 今日勝たなければというよりあとが全くない巨人、4連勝するしかない!!


 ひょうまは、けーこにではなく、鼻形に電話をする。
 けーこに連絡して、鼻形と別れて欲しいと言うのは、本意でもあり不本意。
 先に鼻形に対して
「あきこ姉ちゃんの元に戻ってくれ」
 というのは100パーセント本心をぶつけて、鼻形のほうから離れて欲しいと考えたのだ。
「鼻形さん、今どこですか?」
 電話に出た鼻形に問うひょうま。
「ああ、君か、やっとかけてきたな・・・」
 なんだか疲れていそうな口調の鼻形。
「やっと・・・?」
「いや、こっちのことだ。何の用かね?」
「できれば直接お話を・・・今日戻ってこられますか?」
 鼻形に一応新妻を寝取られたかもしれない立場のひょうまなのに、ご機嫌伺いをしてしまう。
「今東京にいるからね、健康診断までには戻るけど」
 健康診断、確か2日後だったっけ。
「あの・・・その・・・」
 ひょうまは電話で話すか直接話すか迷う。
健康診断まであと2日、あきこが2日間でも不幸になっているかもしれないのは、いかがなものかとも思うし、かといって、ひょうまも積極的に鼻形と会話したい類のものでもない、鼻形があきこの夫でさえなければ、このまま放置、同時に離婚への証拠固めをする段取りだったろう。
「ひょうまくん?今話せないようなら、またにしてくれたまえ。僕もこれから予定がある」
 予定・・?けーこと会うということか?
 でも、聞けない。
 もやもやしているうちに鼻形の電話は切れてしまった。


 
 同じころ。
 城戸涼介医師は、おきゅうからの返事を待っていた。
 かつての恋人、先日まで美波理の婚約者だった有坂咲と先のことを真剣に考えるべく、別れる原因になった、咲の父親の考えかたをおきゅうのカウンセリングによって変えてもらおうと、お願いしていたのである。
 城戸自身、マッキーチームの健康診断という重要な業務も控えており、打ち合わせなどで忙しくしていたが、いい加減返事が来てもいいころだろう。
 健康診断前夜も準備で忙しくしており、帰りは夜中にさしかかっていた。
 携帯を見ると着信ランプが点滅している。
 三門カウンセリングルーム・・・おきゅうからか?
 メッセージは入っておらず、時刻を見て電話しようか迷ったが、個人宅ではないから、いなければ留守電になってるだろう思って白衣を着たまま電話をする。
「はい、三門カウンセリングルームでございます」
 まだいた・・・秘書の声らしい。
「あの、先日カウンセリングの依頼をいたしました城戸と申しますが、お電話いただいたようで」
「ああ、城戸先生ですね。お世話になります。あの、申し訳ないのですが、三門が急な都合で出張になりまして、お返事はもうしばらく待っていただきたいとのことでございます」
「いつころになりますか?」
「本当にすみません。どうしても断れない内容のものでして、終わり次第早急にまたご連絡いたしますので」
 電話を切った城戸は、小首を傾げる。
 考えてみたら、咲の件に関しては、一度もおきゅうと直接話していない。
 咲の父親の件は、おきゅうならなんとか出来るだろうと思って相談したのだが。
 だからといって、断わるつもりもなさそうだ。
 ふーっと疲労感に満ちたため息をつくと、のろのろと白衣を脱ぎ、帰宅する城戸であった。
 つづく