このお話は、巨○の星の続編を想定して書いたものです。

私のHP内にある「その後のひょうま」→「マッキーS湖ナチュラルズの男たち」(マッキー連載カテゴリー)

 の順序になってます。宜しくお願いします。(^^♪


しばらくストックがあるので定期的にアップできます(笑)


 マッキーS湖ナチュラルズの場合、肉体トレーニングは昼間のみ。夜はその日を各自振り返りレポートを書かせている。首脳陣はそれを読み、選手が自身を的確に捕らえているかチェックし、助言をするのだ。
「肉体ばかりよくてもな、頭も回らんと、社会に通用しないし」
 首脳陣一致の方策である。投手はひょうまが、野手は鼻形と三門がレポート管理をする。
「だらだら書いてはいけない」
 レポートを書く時間は1時間以内。あとの夜の時間は自由。望ましいのは、首脳陣とのコミュニケーション。選手との垣根はつくらない。新規球団で、発足初年度からこの方針で行ったので、選手もスムーズに方針にのっかってきてくれたのだと思う。
「俺がいた当時の巨○軍じゃあ考えられないフランクさでうらやましいよ」
 ひょうまがぼやく。
「でも、こうしたいと強く望んだのはひょうまくんだからな」
「ええ、ええ。そうですよ鼻形さん。俺は昔の俺をかわいそうだと思うよ。だから真逆の方策でやりたいんです」
「まあね。わしも昔のただただしごきだけじゃあ今の子には通用しないことはわかっとりますたい」
 三門も納得の頷き。
 毎晩だれかしら選手が訪れている。一応つかみは大体野球がらみだが、段々脱線することも珍しくはない。
 昼は肉体、夜は脳のトレーニングをするキャンプも終わり、オープン戦へ。
 オープン戦でも、チームは好成績を残し、開幕前評価は結構高い。
「ああ、わしが鍛えた選手たちの活躍を見ておきゅうもわしをば評価してくれてるだろうか・・・」
 三門は正月以来全く会っていないおきゅうへ思いを馳せる。
「大丈夫ですよ。三門さん。もっとメールとかしたら?俺も最近覚えて便利ですよ」
 ひょうまはその機能をけーこに駆使したいのだが、直接の接触は未だ鼻形から禁じられている。 
 三門の表情が曇った。
「どうかしました?」
「ああ・・・いや・・・なんでもなかとです。わしは戦力分析の続きをしますたい」
 とぼとぼと三門は消えた。実はおきゅうには毎日のようにメールをするも、用事以外の返事は一切なし。
「愛してる(ハートマーク)」
 何度書いたことか。だが、もうひょうまたちに愚痴をいいたくない。この前はなしたことだって、みっともなかったと思うのだ。

 開幕すると、チームは遠征などで地元を離れる。
 鼻形はこの機会を狙っていた。
 チームは離れても、広報半は、地元での活動がほとんど。
(ひょうまくんと半くんが離れるときに、けーこさんのことを何とかしたい)
 半がけーこと円満に別れる方法。半がけーこ以外に燃えればいい、けーこがいると邪魔だと思えるような対象を半が持てばいいのだ。女が手っ取り早いのだが、けーこ一途の半がそうそう別の女になびかないだろうし・・・。
 女のほうも、そうそう半を好きになってくれるかもわからない(笑)
(半の趣味はなんだろうか・・・けーこを捨ててもいい趣味・・・)
 野球をやるまえにやっていた柔道か。そんなもんじゃ駄目だ。
(そうか、半の好きなことをけーこが反対し、離婚にもっていくとか・・・)
 
 方法を見つけてしまった。
 実に金もかからなかった。
 きっかけは三門が見つけてくれた。パソコンは各自持っているが、ひょうまは初心者、三門は上級、半も仕事柄完璧に使いこなしている。
「鼻形くん、わしも星くんにはけーこさんと復活してもらいたか」
「わかってるよ、おきゅうさんとひょうまくんの関係がひょんなことからどうにかなることを恐れているんだろう。ま、そんな心配はないけどね」
「い、いや、そんな心配は。わしは純粋に思うもの同志が一緒になるのがいいと思ってるだけたい」
 三門は鼻形にパソコンの画面を見せた。       つづく