今、三丁目の夕日という邦画が、映画ランキングの上位で頑張ってるワケ。

この映画の面白いところをもーっといっぱい知ってもらいたいので、
わたしなりに解析してみました。

まず、1つは、なんといっても映像が美しい。
レトロなものや、ミニチュアが好きな方などにはたまらない魅力に溢れています。
昭和33年の街が、ほんとうに丁寧に作り込まれていて、拍手ものです。

そこに暮らしている人たちが使っている道具の形や、それらが立てる音がとても美しく、
するはずもない生活の匂いが、スクリーンからしてくるように感じられる・・・とても面白い映像です。

2つ目には、昭和という時代をがっつり生きた人には、なんといっても懐かしいという点。
それでいて、その年代の人だけに独り占めさせるにはもったいない映画です。

なぜなら、昭和をチョコっとかじったわたしにもどこか懐かしく、
平成世代が見てもきっと新鮮な、まっすぐで、あたたかいストーリーがそこにはあります。

最後にちょっと意外なオススメ点。
それは少林サッカーを思い出すような、遊び心満載のCGをはじめ、
決して油断できないような楽しいサプライズが、ストーリーの至る所に織り込まれているところ。

これは間違いなく監督が、少年の心を持った素敵な大人だから成せる業。
幅広い世代の観客が、思わず笑ってしまうシーンの連続。
それでいて、ところどころで、ほろりとさせられるんだから大したもんです。

なんだか、不思議な映画だと思いませんか?

実を言うと、山崎監督がこの映画を撮る、と知ったとき、どんな映画になるのかすごく興味がありました。

なぜなら、山崎監督がこれまで、ジュブナイル→リターナーと、SFを撮ってきた人だからです。
どちらも好きな作品ですが、今回の映画とは全然ジャンルが違いますもんね・・・。

ですから、古き良き、昭和という時代を生きた人々のヒューマンドラマのようなストーリーを
一体どう撮るのか、予測がつきませんでした。

結果的には、はっきり言って変なところに凝ってますね。いい意味で。
それでいて、こだわりある映像でありながら決して押し付けがましいものになっていない。

技あり、です。

そしてその映像が、そうそうたる顔ぶれが揃ったキャストの個性的な演技と
うま~くミックスされているのが嬉しい。

本当に素敵な作品に仕上がっています。
あなたも、大切な人と一緒に、どうですか?

ちなみに、わたしは結婚(入籍)記念日に、この映画を見たのですが、
今、どちらかの年齢が50代以上の夫婦は、割引になりますよね。
2人で映画なんて滅多に行かないうちの親にも是非、オススメしたいと思いました。

映画の中でさりげなく描かれる、建築途中の東京タワーに、
昭和をまっすぐに生きた日本人のパワーを感じます。
映画が終わる頃には、いつも見慣れた東京タワーを見る目が変わるかもしれません。

ALWAYS 三丁目の夕日