怖がりさんはスルーしてね。


そんなに怖くないけど。




さっき。


とある友人と合流するために彼女の家へ向かう途中(伏せる相手でもないが)。


いつも目印にしている看板を、うっかり見落としてしまった。


Pは彼女の車に乗っていたので、私は一人だった。



「くっそー。この辺って区画整理が妙だから、どこかで引き返すか・・・それとも曲がっていける道あったっけなぁ。」


そう思ってその先を曲がる。


この辺あたりで向こうに抜けられないかな、と軽い気持ちで入った小さなわき道。


前方はドン突きになっている、と思いきや。


1台のタクシーが私の目の前を横切った。


「あぁ、あそこから右に入れるんだ。」


そう思ってタクシーの後をついて右折しようとしたところ。


そこはどう見ても袋小路。


タクシーが入った場所は一般家庭の駐車場である。


抜けるとすれば自転車ならばなんとか可能か。


勿論タクシーの姿は跡形も無い。



あまりにもリアルだったため、恐怖心もあまり無い。


ただ、今日はPがその友人宅にお泊りをするとかで一人ぼっちなんだけど・・・。



ノックの音がしたり。


妙な物音が尽きない。