アンデルセン Op.21-2 の解釈は、結局一種、概念的な思考、「意識の流れ」に求める他はない、と考えた。


 明らかに後期ロマン派。ただし艶っぽい感じは全然ない。和声を調べるとかなり複雑で、マックス・レーガーの小品を少し単純にしたみたいな感じ。

 それにしても、確かにフルートってつくづくロマンティックなものが苦手なのよね。こういう風にならざるを得ないような気がする。


 この曲は何らかの「憂憤」を持っているのだが、それはおのずと展開していく性質のもので、途中、明らかに何らかの解決の糸口が見えてくること(一瞬 C-Dur に転調するところ)もありながら、結局は安易な解決を拒絶する自らの性向に導かれて、複雑化し否定に否定を重ねて深淵に落ち込んでいく実存のありようを主題としている、と。


 この方針が的を射ているかどうか知らないが、とにかく練習を続けることは出来るし、音形の展開やダイナミックス(pp から ff までクレッシェンドして、また pp からクレッシェンドという繰り返しに特徴がある)のつけかた歌い方を考えることは出来る。


 そして・・・ルバート禁止!


 あ、絶対禁止、メトロノームのようにやれ、というのではなく、歌いすぎて大げさなルバートになってはダメだろう、ということです。


 Op.21-3 も練習開始。これはさすがに初見は通らなかった。