郵便物再考 | 対内言語と、対外言語と!

郵便物再考

「クリスマスなどの忙しい時期にアルバイトを雇うが、毎年”チョロマカシ”が出る。これを防ぐことは正直できない。その方法がない。最初から、”それをやろう”としてやってくる人はいない。しかし、やっているうちに、『こんなに人がいて、こんなに郵便物がある中で、俺がどれか一つをチョロマカシてもばれないだろう』、大丈夫だーこれが動機・・・仕分けの方法に問題があることはわかっている。何かいい方法はないか」

「チョロマカシがばれないと言う事は」

「受取人の知らない差出人からのダイレクト・メールがチョロマカシはお手上げだ。差出人は勝手に出すし、受取人は出されたことも知らない。双方から『配達されていない旨』の連絡は来ることがない。発覚は主として受取人の『こういう郵便物を発送したのですがご覧いただけたでしょうか』とするケース・・・郵便局に限らず配送会社にもし会社からその旨の確認をすれば『言い掛かりをつけているのか』となるケースも多く、また被害が多大ならいざ知らず、少数なら『そのことで互いの信頼関係に傷を付けたくはない心理』が働くので、『そうですか。発送したのですが、こちらの不手際でしょう。もう一度発送し直しますのでお読みになっていただきますか』が関の山」

「チェック体制を取ればいいじゃないですか」

「そのいい方法はないか」

「面倒くさい」…アルバイト高校生、年賀状など雪の中 もこのケース―もちろん仕分けでなく配達だが、チェックがないという意味で同じ―『住民2人から「年賀状が1通も配達されない」と苦情があり発覚した』のである。

 私の住む宜野湾市所在の普天間郵便局の課長などは開き直りの天才で、「配達物は受取人に行かず、あなたに配達されたのあなたの責任だ。なぜなら、あなたは使用された郵便物を使用し、わざと仕分け人や配達人が間違うよう行っているのではないか」

 確かに私は一度使用された郵便物の封筒を再利用したりしている。それは主として事務的郵便物に使用していて、事務以外の郵便物は新しい封筒を使用している。この遣り方は普天間郵便局課長によれば「わざと間違いを起こすための手法」だとしたわけである。

 確かに彼の主張の通り、相手の宛名をそのままにしているのであれば、「どちらかな」とする間違いを起こすであろう。しかしマジックなどで消した宛名へ仕分けしたり配達することは、消されていない宛名へ仕分けしたり配達することより難しいことだろう。

 

 その難しいことは出来るが簡単なことはできないとする主張なのである。

 しかし私は普天間郵便局課長の主張を無視、郵政公社に直接、課長の意見が正しいのかどうか電話で尋ねた。

「そういうことをお客様に強制するようなことは一切行っておりません。そういう失礼な局員が存在しているのであれば、管轄の相談所の相談してもらえませんか」ということだったが、沖縄県では相談したとしても―今までもそうだったから―どうにか身内をかばえないか論法を展開されるので、嫌気がさしている私は「それならばいいです。犯罪ではなく、課長の意見通りに行うべきか否かを尋ねただけですから」

 どうやら日本郵政公社の職員教育法は、「連絡があったことについては調べて犯罪にしろ。そうではなく大量のダイレクト・メール等の部分的紛失等々は『言い掛かりは止めなさい』と受け応えよ」であるらしい。そうであるから普天間郵便局課長のように、会社等々に対しての模範返答がつい個人客に対して出たしまったとも解釈できる。

 つまり彼等日本郵政公社には「仕分や、配達における不備」への「改善」の意思は全くないのである。もしこのチャックを万全にしてしまえば「公然と行われていると推測できる身内の犯罪を”言い掛かり”とする論法を失う」ことになるではないか。 

 民営化―不完全民営化だがーされたのをいい機会に、郵便局の利用を止めることをお奨めする。彼等はチャック体制を甘くし、また長年培った「相手の言い掛かりにする論理の保全」を幸いに、蜥蜴の尻尾斬りで「被害者は職員、これも人員の確保において」―郵便物の独占占有を許していたのが原因だが―等々と自己責任を棚上げ、つけを国民にまわして来たその体質を変える意思は微塵もなく、身内をいかに庇うか論法に磨きをかけることに日夜精進しているようである。

 蟻の開けた小さな穴でもいつかダムが決壊する。たかだか年賀状如きの紛失で「郵便局を利用しないことの奨め」だなんて大袈裟なだと思ってはいけない。いつかは我が身に降り掛かる災難かもしれない。大きな付けを払わされるのは財務省だけで十分ではないか!

 年賀状の新しい伝達方法、または、年賀状に変わる新文化の創出、その時期に来たようである。「民営への出発式」と総裁 年賀状、6年連続で減少  『来賓の竹中平蔵総務相が「民営化は間違いなく国民のためになる。しっかりと準備に当たっていただきたい」と述べた』

 年賀状「面倒」55%、メール代用52%肯定 世論調査

 郵便物を巡る事件事故は多いようだ。

 同日正午すぎ、マンション住人から「年賀状が届いていない」と安佐南郵便局に連絡があった。同局員が調べたところ、十八世帯のうち三世帯で年賀状が紛失していた。 〈事件事故〉マンションで年賀状盗難 広島 

 

 総務省は、はがきや封書の配達事業に民間が参入する条件などを定めた信書便法について、法改正を含めた制度見直しの検討に入った。麻生総務相が、民間参入に義務付けた郵便ポスト10万本設置を含む条件全般を見直すよう指示した。総務相は7日の閣議後記者会見で「市町村合併などで少し事情や環境が変化してきているから、(参入条件緩和を)スピード感をもってやれと指示した」と語った。

 小泉首相は4日の参院予算委員会で信書便法について「(参入条件を)見直していい。できるだけ参入しやすい環境をつくるべきだ。10万本が固定されることはない」と述べていた。

  「郵便ポスト十万本」見直し 民間参入へ法改正検討 10-18 02:25:43

 逆にポスト廃止を検討すべきではないのか。

 2日午前1時10分ごろ、兵庫県宝塚市中山寺の市道にある郵便ポスト投函口から煙が出ているのを近所の無職女性(29)が発見、消防へ通報した。

 この女性、普通ですね! 「ポスト設置反対派」の自分ならば「あっ、ポストさんも寒いんだ。白い息を吐いている」とその場を通り過ぎただろうと思う。

 約10分後に火は消し止められたが、中に入っていた年賀状などの郵便物442通すべてが焼けるなどの被害に遭った。県警宝塚署は何者かが火の気のあるものをポストに投げ込んだとみて、器物損壊容疑で捜査している。

  〈事件事故〉 年賀状など442通被害=郵便ポストから煙-兵庫・宝塚

 5日午前5時40分ごろ、千葉県船橋市三咲の郵便ポストが汚れているのを、年賀状を投函しに来た近所の女性が見つけた。郵便ポストに汚物=年賀状に恨み?、器物損壊で捜査-千葉

 これらの事件(?)の再犯を防ぐことは出来ない。ポストに郵便物の以外の物を投函させないポストの開発は不可能だろう。あっさりポスト設置を止められばいい。これが自分がポスト設置反対派の理由の一つであり、もう一つは「消費者は誰か」の問題だ。

 民営の配達会社においては「消費者の方へお伺い」が常識である。にも関わらず「消費者の方が来い」と言わんばかりの「郵便ポストの設置」において増やすことを考えているのは時代錯誤ではないか。 

 ところで郵便ポストには二種類ある。

①「日本郵政公社が設置した郵便ポスト」:平成15年度末時点での設置数186,200本です。

 上記の法令改正案によれば、これの1・5倍乃至はそれ以上の設置数を政府は考えているというわけである。

 ところでこの郵便ポストの設置基準は、通常、四百メートル(住宅密集地では二百五十メートル)以内にポストがなく、二百件以上の利用が見込まれることが必要とされている。

 ただし、「日本郵政公社法」には、『郵便局の設置義務は定められている』ものの、郵便ポストについての定めはない。

(郵便局)
第二十条:公社は、前条第一項第一号から第五号までに掲げる業務及びこれらに附帯する業務を行うため、総務省令で定めるところにより、郵便局をあまねく全国に設置しなければならない。

   ⇒ 【日本郵政公社法


 郵便局職員が集め易い場所への設置、これが主であり、「郵便物の保全」については一切の考慮はなされていない。そのため道路のすぐ傍にほとんどの郵便ポストは設置されている。

②「日本郵政公社以外が設置した郵便ポスト」:ポストの前面に「私設」と表示することが義務づけられている。これについては、特に設置基準がないが、取り集め費用を郵便局に支払うことによって設置される。

 ポストの代金と取集料(取集め回数と設置場所により年額8万円~24万円)を負担できれば、個人でも設置できる。


 この法律の趣旨は簡単に言えば「郵便局職員の利便が第一、消費者は二の次、三の次、利便が欲しければ金出せ」とする姿勢である。 

 日本郵政公社九州支社は2日、宮崎県延岡市の延岡郵便局で封書やはがき約2260通に西暦と月日の順番を逆にした消印を押すミスがあったと発表した……本来「06、1、1」のところを「1、1、06」とした。ミスに気付き、あて先が宮崎県内の424通分はおわびの付せんを張り配達したが、県外分は既に発送済みのため、そのまま配達される〈事故事件〉2200通に日付消印ミス 宮崎県・延岡郵便局