マッキー帰る・岩手帰行⑥ | ザ・ハングタン+

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「ザ・ハングタン」とは法で裁けぬ盛岡の鬼を退治する乙女たち。
この物語はそんな乙女たちの戦いのドラマである。
(現在「いわてマル秘指令ザ・新選組」アーカイブも公開中)

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環は俊彦に電話をかける。
「あ、今ワイティワークスの件で調査してるの。もしかしたらとんでもないことになってるんじゃないかって…」
「えっ?」
俊彦は盛岡ジャーナルの記事を見ていた。
「ワイティワークス…ユーステックの社員が自殺未遂?本社盛岡市中央通3丁目」
ワイティワークスの関連企業で社員の自殺未遂という事件が発生していた。社員の母親が自殺しようとして目を覚ました息子を発見したと記事にはあった。
「こりゃひどいな」
俊彦はすぐに光田留美に電話をかけた。
「あ、留美ちゃん?ちょっとお願いがあるんだけど…」
「なぁに?」

と言うわけで、留美とハングタンたちはワイティワークスにやってきた。
「失礼します」
「高校卒業見込みの生徒に職業体験させたいと思いまして」
ワイティワークスの人事担当である加藤崇之がハングタンたちに話をする。
「そうですか…で、希望は」
高島理恵子がこう言う。
「あたしモデルの仕事」
みうも芸能関係と言っていたが、加藤はあきれた。
「あのですね、工場で働くんですよ」
加藤の説明を聞いて理恵子はこう言った。
「小岩井!」
それを聞いて加藤は小岩井に理恵子を案内した。
「よし、1名手配と…」

小岩井農場は日本最古の民営近代農場である。
小岩井農場 まきば園
「うわぁ、すごい」
理恵子は驚いていた。
理恵子が働くことになったのはまきばのレストランだ。ウェイトレスをやることになったわけだ。
そんなとき、何と環と弥生が俊彦のエスコートで小岩井にやってくる。
「雪祭りのとき以来よね」
「そうそう、あの時は大変だったぁ」
環が理恵子の顔を見ると、弥生にそっくりだった。
「あの子、弥生ちゃんの妹かなぁ」
「ええっ?」
弥生も驚いた。
「高島!ここでバイトか」
「あ、先生!」
理恵子は俊彦に向けて手を振った。
「ご注文は」
「オムライス3つ、だな」
「かしこまりました」
理恵子は厨房のほうへ行った。
「でも、確かに弥生と似てるのよね」
「そうだよな」
俊彦は理恵子と弥生の顔を見比べていた。
そこへ今度は何と高松と高橋がやってくる。俊彦は高橋を覚えていたから、はっとした。
「あれは…」
「どうかしたの?」
「横手弁護士と会った帰りに見た人だ」
「じゃあ、何か怪しい」
俊彦は方便でトイレに行くと言う。その帰りに高松に顔を見せた。
「あなた、国家公務員さんで」
「はい」
俊彦と高松は少し談笑する。その隙に俊彦は高松に盗聴器を仕込ませた。
(しめた、これで高橋の化けの皮も)
高橋は、トイレから戻った高松にこう言った。
「高松さん、ついに横手先生は社員の味方になってしまいましたよ」
「それは本当ですか」
「ええ、ひどい話で…」
高橋は横手が社員たちとともに戦うことに憤りを感じていた。と言うか自分の立場が危うい危機感だろうか。
「…そうだったのか」
「高橋さん?まさか」
「マッキー、どうした」
「そう言えば数日前に、高橋さんの部下で元銀行員の高野洋平さんって…」
「高野?」
「何でも一関の人で、昔は仙台の銀行に勤めていたらしいの」
そのときちょうどオムライスが到着した。
「農場オムライス3つです」
「あ、センキュー、センキュヴェリマッチ」
俊彦はプレスリーの真似でこう言ったのだ。弥生は失笑する。
「ところで仙台の銀行に勤めてたってことは、多分高橋さんのインターホールディングスに?」
その声を理恵子が聞いてしまった。
「ねぇ、仙台の銀行に勤めていた高野さんって」
俊彦はキョトンとした。
「知ってるの?」
「うん、パパの同僚だった高野洋平さん。将太君のお父さんよ」
将太と聞いて俊彦は驚いた。
「高野将太のパパが絡んでいたのか」
それを知った俊彦は、高橋の動きを観察していた。