疫病神が踊る夏⑧ | ザ・ハングタン+

ザ・ハングタン+

「ザ・ハングタン」とは法で裁けぬ盛岡の鬼を退治する乙女たち。
この物語はそんな乙女たちの戦いのドラマである。
(現在「いわてマル秘指令ザ・新選組」アーカイブも公開中)

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大谷が理事長室で話を始める。
「やはりネットのルポライターが動いてたのか」
「と言いますと」
「実は池村勇一を付け狙う男がいるらしい。怪しい人には見えないが…」
「で、どうするんですか」
「中央病院に行って確かめなければ」
「はい」

そして大谷、繁治、みう、さくらが県立中央病院に向かう。
「本物の診断書ねぇ」
「間違っても池村医師の誤診は…」
大谷は松島洋平に会う。
「盛岡学園の大谷です」
「よろしく」
みうとさくらも松島に挨拶。
「ところで、松岡貴之と久米直也の診断書を見せていただきたいのですが」
「そういうことは機密事項ですので…」
「ですが、誤診ではないかと」
大谷が誤診と言う言葉を口にして、松島は青くなった。
(まさか、あのこと)
「どうしました?」
「…い、いいえ。別に」
松島は松岡と久米のカルテを取り出す。
「はい、どうぞ」
それを見た大谷が、繁治とさくらにカルテを見せる。
「やっぱり」
やはり2人ともインフルエンザなどなかったのだ。
「インフルエンザとはわたしも池村先生も診断してませんよ」
そこに池村がやってきた。
「あ、先生。お帰りなさい」
「おや、大谷さんじゃありませんか」
「池村先生、誤診と言うのは」
「あれはでっち上げですよ。新型インフルエンザに便乗した誤診ってことで」
「どうやら、そのようですな」
大谷はカルテを池村に渡した。それから松島がいきさつを説明する。
「2人の患者さんは初診でしたので、色々と調べさせてもらいました」
「で、この結果」
「はい。松岡さんはアレルギー性鼻炎でした」
「じゃあ久米君は?」
「彼も夏風邪にかかっていました。ですがインフルエンザウィルスは確認されませんでした」
「そうですか、わかりました」
そこへ電話がかかってきた。
「はい、池村です…」
電話の主は中谷だった。
「は、はい。…えっ?それは」
中谷は池村に説明した。
「先生、どうやら東山さんが…」
「そりゃ本当か」
「事実です。東山さんがカルテの改ざんを」
「やはり」
そう言って池村は電話を切った。さくらが池村に話しかける。
「どうしたんですか」
「まただ。あいつが電話をかけてきたんだ」
「中谷さんね」
「そうです。中谷さんはインフルエンザの話で色々と話をしたんですよ」
「なるほど」
池村はさくらに訴えた。
「東山さんがカルテを改ざんした可能性があります。お願いします」
さくらは了承した。