「」みうが中谷を尾行する。
「あの男、絶対に尻尾つかんでやる」
だが、小児科のところで足を止めた。
「立入禁止…そうよね」
というわけで、みうは小児科医局で立ち止まる。
その間に中谷は藤原と話をしていた。
「インフルエンザの流行がどうとかで、こんなになるとは思いませんでしたね」
「まぁ、インフルエンザのパンデミックがこんなところで役に立つなんて」
「では、わたしはこれで」
そう言って藤原は小児科を出た。その様子をみうが目撃した。
(あれっ?この人、中谷さんじゃない。誰よ)
そしてみうは藤原を追いかけようとするが、藤原はタクシーに乗った。
放課後、ハングタンたちは地下アジトで中間報告。
「ルポライターの人に会ったの。これよ」
みうが理恵子と愛里に中谷の名刺を見せる。
「…ルポライター、中谷聖史」
「あれっ?」
さくらが俊彦からもらったプリントを見直してみる。
「中谷…あった」
「どうしたの?」
「プリントを見て。確かこの記事を書いた人は…」
「あっ!」
愛里が驚いた。
「たしかに中谷聖史って書いてるわね」
さくらはみうに問う。
「この中谷さんがどうしたのよ」
「あ、そうだった。この人ともう一人が中央病院で会っていました」
「誰なのよ」
「…さぁ、そこまでは」
みうは藤原のことを説明できなかった。そこに俊彦がやってきた。
「この男のことは僕が説明します」
「知ってるの?」
「うん、藤原さんって言うんだ」
「どういう人なの?」
「岩手県医療局次長藤原博信、またの名を医療クラッシャー」
「クラッシャー?」
俊彦は藤原博信に関する資料をハングタンたちに見せた。
「医師会と癒着…それに」
さくらはある記事が気になった。
「ん?一関市内の公立病院一元化…」
他の生徒もそれを気にした。
「そう、去年の内陸地震の際にそのことを根に持って行政批判した市民の声を僕も集めたんです」
「それと藤原さんはどんな関係があるのよ」
「その一元化プランの指揮を執っていたのが藤原だったんです。もっとも前の知事のときの話だから、県庁に訴えても無理でしょうが」
それを聞いてハングタンたちは怒った。
「もう、許せない」
「だから中谷さんは躍起なのね」
俊彦はうなづく。
「…そうだ。中谷さんは藤原の裏の顔を知ってるかもしれませんね」
「裏の顔?」
「実はこの藤原次長、中央病院の内科医局主任の池村勇一と親しいんですよ」
「池村?」
理恵子は池村の名前を聞いて思い出した。
「池村?まさかあの」
「そうです。おそらくカルテの改ざん…」
「そんな」
「それで、池村医師とあの2人は」
「…まだ、そこはわからない。それを何とか調べるのが君たちの仕事ですよ」
そう言って俊彦は去っていった。
職員室で生徒たちは留美に話をする。
「俊彦さんも、大谷理事長も2人はシロだって」
「そう、わかったわ」
「だからお願いします」
生徒たちは留美に頭を下げた。
「じゃあみうとさくらは理事長と国分さんに帯同してください」
「どうすればいいの?」
「理事長は中央病院の松島先生に会って例のカルテを確かめたいらしいわ」
「わかりました」
「理恵子は第一学生寮の間宮寮長に会ってきて」
「はぁい」