ハングタンの雑草料理 | ザ・ハングタン+

ザ・ハングタン+

「ザ・ハングタン」とは法で裁けぬ盛岡の鬼を退治する乙女たち。
この物語はそんな乙女たちの戦いのドラマである。
(現在「いわてマル秘指令ザ・新選組」アーカイブも公開中)

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梅雨が本格化した。東京では最近の梅雨はザーザーぶりで困るそうだ。これも東京が熱帯化した証拠かもしれない。

さて、ハングタンたちは俊彦の勉強会のため渋民にやってきた。
「今日はどんなことするのかな」
さくらと理恵子はもうどきどきだった。
「あれ?聞いてなかったの」
みうは俊彦から事前に話を聞いていた。
「俊彦さん、草むしりしなさいって言ってたわよ」
「ええっ?」
「草むしりしたら、ちゃんとごちそうしてくれるからって」
「そうなんだ」
理恵子は俊彦の意図がわかったようだ。

俊彦の家にやってきたハングタンたち。しかし俊彦はいなかった。
「お邪魔します」
するとさくらが書置きを発見。
「何かしら」
書置きの文字は「畑の下に居ます」、これは宮沢賢治の羅須地人協会の看板と同じ(厳密には違う)である。
「畑の下…俊彦さんの畑って」
めぐみが俊彦の両親に声をかけた。
「あの、俊彦さんは」
俊彦の父が出てきた。
「あいつ、裏の草むしりしてるぞ」
父の話を聞いたみうは
「やっぱり」
と納得していた。
ハングタンたちが畑に来ると、そこは蕗やどくだみやアザミが茂る雑草畑だった。
「うわっ」
「こんなところなの?」
俊彦はハングタンたちがやってきたことに気づき、手を振った。
「あ、先生」
「おはよう諸君、早速小屋から鎌と軍手ね」
「はぁい」
ハングタンたちは鎌を持って草むしり、いや野草採りをはじめた。
「どくだみの葉っぱ、蕗、スギナ、アザミ、じゃんじゃん採っていいぞ。ただし」
「ただし?」
「毒草もあるから気をつけるように」
「ど、毒」
理恵子とめぐみは怖がっていた。
「いやぁ、毒なんて」
ハングタンたちはこの日大量の草花を採取した。

「よし、料理だ」
俊彦はハングタンたちと野草料理をつくる。しかしどくだみが多い。
「どくだみの葉っぱは臭い。これを逆手に取る食い方を伝授しよう」
「それは?」
俊彦は冷凍マトンを用意した。
「どくだみの臭いにはこれだろ」
めぐみは直感した。
「臭い消しですか?」
俊彦はめぐみにあっさりと調理の狙いを見破られてがっかりした。
「その通り。メグ、さすがだな」
しかし俊彦はどくだみの葉を小麦粉、パン粉をつけたマトンにはさむはさみ揚げ、いや、フライパンで焼いたからピカタを作った。
「俊彦、ちょっとにおいするけど」
俊彦の母が台所にやってきた。
「うわっ」
俊彦は換気扇を回した。
その他の野草は天ぷら、おひたしで料理した。

完成した野草料理を前に、ハングタンたちは自分たちがやったことをすばらしいと思った。
「これ、全部あたしたちがやったのよ」
「魚は俊彦さんが用意したんだけど」
ここで俊彦が説明する。
「自分の家に草花が生えてたりしても、食べられると知らないとそのままにするか、むしっちゃうんじゃないかな?」
「うん」
「確かに草に無頓着よね」
「そう、でも今の時代栄養や食のことを考えると、自分の周りの草が食べられると知ればそれだけで食費の節約、健康増進になる」
「はいはい」
「野草は栄養がありますから」
「そして地元の肉、魚、野菜、穀物…これをうまく利用する。これから大事ですよ」
俊彦の説明はこれで終わり。ハングタンたちは納得したのか、
「はぁい」
と元気な声を出した。
「わかればよろしい。それでは」
最後はハングタンと原家一同、合唱!もとい合掌!
「いただきま~す!」