らいちシリーズ四作目。事件も地味で展開もアナコンダに巻き付かれても平気だし、飛ぶ蛇はちょっと邪道かもと思っていたがラスト10ページからマジか!!!!!!。もうトリックを通り越して作者の発想に唖然とするばかり。「こんなことありえない」を「論理的にはありえるだろう」という形に昇華してしまう才能に脱帽。毒蛇の知識も得られるしなかなかの佳作だった。

★★★☆☆

---------------------------------------

「援交探偵」上木らいちの「お客様」藍川刑事は「二匹の蛇」の夢を物心付いた時から見続けていた。一歳の頃、自宅で二匹の蛇に襲われたのが由来のようだと藍川が話したところ、らいちにそのエピソードの矛盾点を指摘される。両親が何かを隠している?意を決して実家に向かった藍川は、両親から蛇にまつわる二つの密室事件を告白された。それが「蛇の夢」へと繋がるのか。らいちも怯む(!?)驚天動地の真相とは?