暑い夏に、あんまり考えずにドンドン読めて、なんかスッキリした。
最初はなんだこのクソ野郎はという印象の登場人物だが、ピューリッツアー賞を目指す女性ジャーナリスト涼やガンちゃんこと岩尾が登場するや俄然面白くなり、最後の黒幕との取引まで息もつけないくらいスリルがあった。
うーん、日本政府がカジノ誘致に必死なのは、パチンコ業界ともからんでるんだ。なんてナルホドな状況もそれとなく織り込んで、決して絵空事だけという非現実感で終わらせていない。

★★★★★
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東京の郊外で、警備会社からの現金6億円強奪に成功した翔太だったが、逃走途中に仲間が何者かによって射殺され、現金を奪われてしまう。一夜明け、からくも逃げ切った翔太が目にしたニュースは、仲間の射殺事件だけで、現金強奪事件は報道されないまま。元記者の級友の力を借り、真相を究明しようとする翔太たちの前に、FBI帰りの謎の男が現れる。そんな中、新たな刺殺体が発見され…。翔太が手を出した「6億円」に隠された真実とは。闇社会で蠢く絶対悪の正体とは―。欲望と狂気が交錯する街で繰り広げられる超弩級のサスペンス長篇。
ダークシティ