最終回は、土佐の海にいる武市半平太と勤王党の面々、そこに駆け寄る龍馬。・・・・という夢を見ていた龍馬は京の近江屋で転寝していた。

龍馬は陸奥の計らいで近江屋にいた。京にいて大政奉還とその後を見届けようとしていた。

弥太郎は同じ頃、龍馬を捜していた。土佐藩屋敷に行っても門前払い。行方はわからなかった。

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食事をしていると、塩や米の値段があがって大変だという家のものの声を聞く。

翌日、龍馬が街へ出ると、土佐・薩摩・長州への怒りを煮えたぎらせた新撰組や幕府側の者達が捜査に執念を燃やしていた。

龍馬は松平春嶽の屋敷で身分の上下の無い世界を説明していた。「日本人はみんなが頑張る国になる。」しかし建白書の○○○を巡って、それぞれがそれぞれの立場で解釈して混乱していた。木戸と中岡は一触即発の様相だった。

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弥太郎はついに龍馬の居場所を突き止めた。

弥太郎は5200両ものカネを儲けたと今回の武器商売を話す。しかし弥太郎は龍馬の「大政奉還」に乗った商売で儲けたことを悔いた。「お前に儲けさせてもらったオカネは欲しくない。」と龍馬に渡すという。

龍馬は「お前はそんなにワシのことが嫌いか。けどワシはおまんのことを嫌いになったことはいっぺんもない。」と言うが、弥太郎は「おまんのそういうところが嫌いじゃ!」「新しい日本などになっても、恨みや妬みや保身など渦巻き、そのうち怒りの矛先はおまんに向くぞ。まぶしすぎる日の光は無性に腹が立つものだ。」と返す。

龍馬は「ワシは気付かぬうちにヒトを傷つけてヒトの恨みをかったかも知れない。お前はお前の好きなようにやればいい。おまんはこのカネで日本一の会社を作っていけ。それは岩崎弥太郎がやるべき大仕事ぜよ。ヒトには必ずやるべきことがあるがじゃ。」

これが二人の最後となる。弥太郎は近江屋を出ていく。「達者でのう。」という龍馬の声を頭に響かせながら。

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お龍に手紙を書く龍馬。「ワシは最後の大仕事をしている。それが終わったら土佐に帰り、世界を旅して回ろう。」と、そしてイギリス語を学んでおきなさい。と、さらに’子どもがこの国生まれてきて良かった!と思える国にしたい’と。そしてI love you!をその意味と共に伝える。

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薩摩藩、長州藩では西郷と木戸が、それぞれ龍馬はどう考えているのか(○○○について)について疑心暗鬼になっていた。中岡は薩摩の意向と違うならば坂本を斬ると言い放つ。中岡から「今すぐ居場所を知らせたし。」の手紙が来る。中岡は京の街で新撰組に取り囲まれる。近藤勇は部下を制して一対一の斬り会いを挑む。

二人のつばぜり合いが緊張感をみなぎらせて行われる。

そして中岡は刀を捨てて「この刀が役に立たない世の中がもうすぐそこに来ているがじゃ。」と説諭。

新撰組はその場を去るが、幕府側の役人がその場をじっと見届けていた。

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弥太郎のところにも、幕府側の追っ手が迫り、龍馬の行方を問い詰める。

「龍馬は殺されて当然のやつじゃ。じゃけんどニッポンのことを考えているだけじゃ、殺さんといてくれ。」と訴えるが、「坂本龍馬はわれらを愚弄した。われらの苦労を無にしたんじゃ。」と弥太郎を突き飛ばし去る。

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龍馬は風邪を引いて近江屋にいた。咳き込みながらも新しい日本の政府の構想を練っていた。「ここに武市さんの名前を書きたかったのう。」とつぶやく。

岡田以蔵のこと、長次郎のこと、それぞれの役割も頭に描いていた。

高杉晋作が夢見た新しい日本がくると微笑みながら。

中岡慎太郎は近江屋を探し当てた。大雨が降る夜中だった。

中岡は龍馬の部屋に通され、二人は再会を果たす。新政府の重役を考えていた!とそのたたき台を中岡に示す。

中岡はその中に、松平春嶽が入っていることに不快感を示す。徳川幕府の重鎮であり、徳川を新政府に入れてはいかん!と意見する。

龍馬は「シャモ鍋」を注文し、新政府の重臣構想を熱く語る。しかし中岡はヒトの心は簡単ではないと忠告。○○○には何が入る?と問いただす。

龍馬は「○○○は誰もが入る。上士も下士もない、みんなが入る。」と語り、ワシを斬る前によう考えてみい!と迫る。中岡は「おまんの名前が無い」と問うが、龍馬は「ワシは役人になるつもりはない。海援隊のみんなと世界を見て回るんじゃ。この目で確かめるんじゃ。これからこの日本は大きく変わるんじゃ。世界中のものを持って帰ってくる。この日本に世界中から知恵と人々とモノが集まったら、望みに溢れた国になる。望みがあったら蝦夷地の開拓もできる。イチからやってみたい。ワシラには船があるじゃぜ。」と熱く語る。

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近江屋に中岡慎太郎の家内だという女の声がする。

一気に2階にあがった幕府側の役人達は、その怒りに任せた剣で、龍馬と中岡に斬りかかり瀕死の重傷を負わせて立ち去る。

龍馬は息の耐える寸前まで、世界に船で出かける夢を中岡に語る。「ワシはこの命、使いきれたかい?」と問いかける。中岡は「まだまだ!」と答える。龍馬は「まだまだかい。そうじゃのう。」

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弥太郎は、殺戮後の役人達に出くわし、「何をするんじゃ」と飛び掛るが、雨の中押し返されて倒される。

中岡の目の前で龍馬は血まみれになり息絶える。手には新政府の重役達の構造が書かれた文書が握られていた。

弥太郎は永遠のライバル龍馬が既に殺されてしまったことに慟哭する。

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お龍が土佐の海岸に立っている。そこに龍馬が現れて、「この海の遠くに広い広い世界があるじゃぜよ。」と語りかける。お龍が振り返ると龍馬はいなかった。

兄の権平と姉の乙女がそこに居た。お龍は龍馬が言った「海」を眺める。

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タイトルバックが流れる中、大金持ちとなった岩崎弥太郎が、口述筆記していた場面になる。

弥太郎「龍馬は自分勝手で脳天気で女に好かれて、ワシはこの世でイチバン嫌いじゃった。あんな男はどこにもおらんぜよ。」

その岩崎弥太郎も明治18年に亡くなった。

(完)